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高齢者ワクチン接種1回目、岐阜県内市町村平均30% 一般開始時期13市町未定 



 新型コロナウイルスの一般高齢者へのワクチン接種が県内で始まり、1カ月余りが経過したことを受け、岐阜新聞社は県内全42市町村に接種状況などの調査を行った。1回目の接種率の平均は30%、2回目は4%だった。政府が高齢者接種の7月末完了を目指していることを受け、全市町村が7月末までに接種を終える予定と回答したが、残り2カ月を切り、いかに接種スピードを上げられるかが鍵となってくる。一般接種は、6~8月に接種を開始する見通しを29市町村が示したが、13市町は高齢者接種を優先させたいなどとして開始時期は未定とした。一方、接種の加速化を促す政府の方針に、医療資源に限りがある地方からは反発の声も出ている。

 調査は今月2~4日に実施した。一般高齢者のワクチンは5月2日、羽島郡笠松町を皮切りに始まった。1回目の接種率が最も高かったのは大野郡白川村の88・2%。集団・個別接種のほか、自宅を訪問しての巡回接種も行う。郡上市が4・0%と低いのは一般高齢者の接種開始が今月14日であるため。接種率のばらつきに関し「自治体間で異なるワクチン配送サイクルによっても差が出る」(飛騨市担当者)との声も上がった。

 1回目の接種を50%以上終えたのは瑞穂市、揖斐郡池田町、白川村のみ。そのため多くの自治体で会場の増設やスタッフの増員、休日の接種も行いスピードアップを図る。岐阜市は26・5%で、個別接種では診療時間外や休日に接種した場合に協力金を上乗せする。さらに7月開始予定だった小中学校の体育館での集団接種を今月12日に前倒しするなどして7月末の接種完了を目指す。美濃市はデイサービス施設での巡回接種も行っている。「7月中に終えられると思うがギリギリまで集団接種がある」(土岐市担当者)など現場では待ったなしのスケジュールが組まれている。

 政府の方針に苦言を呈す首長もいる。調査に合わせた取材に対し、武藤鉄弘美濃市長は「そんなに(自治体を)競わせてどうするのか。市町村によって医療資源に差があり、人口規模も異なる。地域事情を無視して日にちで区切るのは疑問だ」とする。人口1万人当たりの医師数が全国平均以下の飛騨市の都竹淳也市長も「一般診療に支障が出かねないので、集団接種は行いにくい」とコメントした。

 一般接種については、6月からの開始を検討する大垣市は、基礎疾患のある人や高齢者施設の従事者から接種を始める。6月の接種開始は本巣郡北方町、白川村(ともに21日~)など5市町村。13市町は7月、11市町は8月の開始を見込む。高齢者接種の進捗(しんちょく)状況に左右される部分が大きく、今後のワクチン供給量の見通しへの不安からも13市町が時期は未定とした。

カテゴリ: 医療 新型コロナウイルス 社会