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コロナワクチン供給、7月以降大幅減少 岐阜県内、予約延期や集団接種会場閉鎖へ 



 新型コロナウイルスワクチンの供給量が7月以降に大幅に減少する見通しであることから、県内の一部の自治体では、接種予約の受け付けを予定より1カ月ほど遅らせたり、集団接種の中断を決めたりするなど対応に追われている。高齢者接種に一定のめどが立ち、次の段階の一般接種へと準備を整えていた自治体からはため息が漏れる。

 多治見市は、60~64歳の市民約7千人に既に接種券を発送し、7月1日から予約を受け付ける予定だったが、供給減により接種のめどが立たないことから、8月に延期すると25日に発表した。これにより64歳以下への一般接種は予定より後ろにずれ込む見込み。ワクチンが既に確保されている65歳以上の高齢者接種には影響はないという。

 市によると、国からのワクチン供給は5月は31箱だったが、7月は現時点で13箱の見込みで、8月以降の供給スケジュールは示されていない。担当者は「期待して待っていた市民や準備をしていた医師らに本当に申し訳ない。これから接種を加速していくという時だっただけに非常に残念だ」と肩を落としていた。7月中は高齢者と基礎疾患を抱える人らへの接種に専念し、ワクチン供給状況を注視しながら改めて新たな接種スケジュールを示す方針。

 一方、各務原市はワクチンの供給量の減少を受け、8月以降は集団接種会場を閉めることを決めた。

 同市は現在、8カ所の集団接種会場などで65歳以上の高齢者を対象とした接種を行っている。7月末までに希望する高齢者への接種を終える見込みで、同月上旬からは64歳以下の市民にも集団接種会場も使って順次接種を行う予定だった。

 だが7月5日以降、国からの供給量が大幅に減少することが見込まれることから、同11日以降の集団接種会場の新規予約受け付けを中止し、8月から集団接種会場を閉めることを決めた。当面の間は個別接種のみで対応する。新型コロナウイルスワクチン接種対策室の小栗安正室長は会場や医師を確保したのにワクチン供給のめどが立たないことに困惑しつつ「接種する体制は整っている。時間はかかるが、安心して待っていてほしい」と話している。

 24日には60~64歳の全市民と16~59歳で身体障害者手帳などを保有する市民に対しての接種券の配布を開始し、16~59歳には7月1日から発送する。これまでは届いた人から予約ができたが、当面の間、64歳以下の予約は基礎疾患のある市民のみ受け付ける方針。

◆国「希望通り困難」 企業にも接種人数見直し打診

 新型コロナウイルスワクチンの職場接種を巡り、申請した複数の県内企業や団体に、国が接種人数の見直しを打診したり、希望する日程でのワクチン供給が困難になる可能性を示唆するメールを送っていたことが25日、分かった。

 岐阜市の企業には24日、接種人数の見直しを打診するメールが届いた。関係会社のほか顧客にも声を掛けて、計画した1500人の枠はすでに希望者で埋まった。担当者は「顧客企業にも希望人数を確認した上で申請したのに、計画を見直すように言われてもできない」と困惑。「供給量の見通しをきちんと示してほしい」と求めた。

 県内の経済団体にも24日、「7月5日と12日からの週の接種希望を予定通りに実施するのが困難になる可能性がある」とメールが届いた。団体では会員企業の従業員1500人を対象に計画を立てた。担当者は「早めに申請したのに」と戸惑いを隠さない。「会場も押さえてある。計画通りに承認されることを信じて準備を進めるしかない」と話した。

 県ワクチン接種対策室の担当者は「複数の企業からメールに関する相談を受けた。国からは(ファイザー製から)モデルナ製ワクチンに切り替えようとしている市町村に希望通り届けられないかもしれないとの連絡があった」と明かし、「全体像を把握して対応を検討したい」と語った。

カテゴリ: 政治・行政 新型コロナウイルス