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「風雨来記4」岐阜を旅するゲーム、岐阜新聞記者がプレー ルポで最高順位を出せるのか?



 ルポライターになりきって岐阜県の名所をバイクで巡る旅アドベンチャーゲーム「風雨来記4」。8日に発売したばかりの新作を、岐阜新聞社の記者がさっそくプレーした。舞台をよく知っている強みを生かし、ゲーム内で書くルポのコンペで上位入賞を目指す。「記者だから1位は当然」と張り切って臨んだ結果はいかに―。

◇岐阜県でルポを書くゲーム

 風雨来記4は、岐阜県各務原市に本社を置くゲームソフト開発会社「日本一ソフトウェア」が手掛けたシリーズ第4作。主人公は岐阜県の名所を訪れ、キャラクターとの出会いや出来事を経て成長していく。360度カメラで撮影した美しい映像が見どころで、訪問できる史跡や観光地は約100か所に及ぶ。

 他のアドベンチャーゲームと違う特徴は、書いたルポの出来栄えを判定する要素があることだ。主人公はコンペに向け、ゲーム内時間で4週間にわたり取材に当たる。1日1回まで原稿を書いてゲーム内のインターネット上に公開できる。取り上げる話題の面白さや言葉選びの適切さのほか、写真の構図や場面の選び方も評価される。読者の支持を集め、参加20社の中で上位入賞を目指すことが、主人公に与えられたミッションだ。

◇現実の取材をプレーに反映

 ゲーム内容を知り好奇心が湧いてきた。4年の取材経験を基にプレーした時、どこまで結果を伸ばせるだろうか。実際の取材の流れをゲームの中で生かし、上位入賞に挑戦した。具体的には、普段の取材と時間の使い方が近くなるよう、1日当たり2カ所までの訪問に抑えることにした。そこで百点満点のネタが得られなくても、1日1回は必ず記事を公開するよう心掛けた。土地勘を生かすため、長く赴任した飛騨地域を中心に巡った。

 この作品ではスタート時は大半の目的地が隠されている。近くを通ったり、特定の人と会話したりと、条件を満たすことで一つずつ明らかになっていく。道路を走ってみると、地元の人でもなかなか訪れない山城や、観光マップに掲載されていない絶景スポットなどが次々現れた。それぞれに思いがけない出会いがあり、旅の中で話題を探しているような気分が味わえた。

 リアルに再現されたツーリングは新鮮だった。取材で何度も使った飛騨朝霧街道をゲーム内でも通り、懐かしく感じた。新穂高ロープウェイ(高山市奥飛騨温泉豪)の写真にはリニューアル後の黒い2階建てゴンドラが映っていたので「ゲームの取材は昨年夏に行われたのだろうか」などと想像も膨らむ。クリアにかけた時間は8時間ほどだった。

◇地域への思いが問われる

 数あるシナリオの中で最も緊張感を持って臨んだのは、土砂災害発生現場での一幕だ。高山市で起きた土砂崩れについて聞き込みをする筋書きで、災害が起きた背景まで踏み込んだ迫真の内容となっている。取材内容をプレーヤーなりに咀嚼(そしゃく)しなければ正しい選択肢を選べない。地域に向き合う姿勢を問われていると考え、深呼吸をしてからじっくりと記事を書いた。

 プレー開始からおよそ8時間。飛騨地域だけを2、3周してもゲーム内時間に余裕があったので、東濃から岐阜、西濃地域の名所を1回ずつめぐり終盤に備えた。最終週に差し掛かかると重厚な物語が展開され、エンディングを迎えた。

◇伸びない順位と開発者のエール

 心待ちにしていたコンペの順位は、まさかの20社中10位。中途半端な順位になってしまった。1位獲得を疑わずプレーしたので、自信を失いかけた。

 いてもたってもいられず、高評価獲得のこつを開発者の椎名建矢ディレクターに聞いた。ルポは話題によって評価点が違うので、漠然と書いているだけでは評価が伸びないという。毎日書くという方針は間違っていなかったが、より読まれる話題を厳選する必要があったようだ。椎名ディレクターは「足で稼いで慎重にネタを選ぶような堅実なプレーがカギになる。岐阜を舞台に宝探しのような体験を楽しんでほしい」と話した。

 物語を一巡するだけでもボリュームを感じられた風雨来記4。次の周回ではどんなルートで巡ろうか思い浮かべている。自分だけの岐阜の旅を楽しんでみてはいかがだろうか。

カテゴリ: エンタメ 動画