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JR東海「ハイブリッド特急」快適で静か 高山線導入へ試乗会



 JR東海は24日、2022年度から高山線などに順次投入するハイブリッド方式の特急車両「HC85系」試験走行車の報道機関向け試乗会を行った。現行の特急車両と比べ、乗り心地はどう変わったのか。駅停車中のアイドリングストップの感覚などをリポートする。

 HC85系は、発電機と蓄電池の電気でモーターを回して走る。モーターで動くという点だけを見れば電車と同じだ。

 現行の85系気動車はディーゼルエンジンを1車両に2台搭載し、エンジンが車輪を動かしていたが、HC85系はエンジンを1車両1台に削減。エンジンは発電機を動かす役目に変わり、その発電機で起こした電気と蓄電池の電気でモーターを回す。蓄電池はブレーキ時に充電でき、照明などの車内設備の電源にもなるため、駅停車中はエンジンを止めるアイドリングストップが可能になる。

 試乗会では、鵜沼駅から名古屋駅まで乗車。駅ホームに試験走行車が入ってくる。「ブロロロ」というエンジン音は残るが、現行車のように会話が困難になるほどの騒音ではない。アイドリングストップ中は当然だがエンジン音が消え、空調の音だけになった。

 さっそく乗り込み、名古屋駅に向かう。車内は床に段差がない。座るとわずかに細かい振動が背中に伝わるが、現行車よりもエンジン音と振動が半減したように思う。加速すると「ブロロロ」は聞こえるが、電車のような滑らかさ。アイドリングストップは、路線バスがエンジンをオンオフする時の感覚に似ていた。

 岐阜駅から名古屋駅までは後ろ向きで走る。直線が多くなり、走行がより安定したようだ。この区間は時速120キロまで出すことができる。ハイブリッド車両では国内最速という。

 高山線は単線で、カーブや坂が多い。エンジン音や振動が大きいと不快感も強まるが、この車両なら自然の景色を眺めながら楽しく乗車できそうだ。

 JR東海によると、22~23年度にかけて高山線と紀勢線に順次投入、計68両が営業運転する。現行車と比べて燃費が35%向上し、排出ガスは二酸化炭素が約3割、窒素酸化物が約4割減る。新幹線にも導入されている車両の状態を監視するシステムを使い、エンジンなど各機器の状態を地上のサーバーにリアルタイム送信。車両基地や指令所の作業員が機器の不具合を事前に把握し、安全運行につなげていくという。

カテゴリ: 動画 社会