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猛暑日の車内は危険だらけ 水はカップ麺が出来るほど高温に



炎天下の車内にペットボトルの水を置いた実験。温度計は50度まで上がると高温エラーが表示された
炎天下の車内にペットボトルの水を置いた実験。温度計は50度まで上がると高温エラーが表示された

 残暑が厳しい岐阜県内。焼けつくような強い日差しを受けて、車の中はサウナのよう。車内に置いたペットボトルの水が、お湯になるくらい高温だ。県外では、車内に取り残された幼児が熱中症で死亡する事件も発生した。猛暑日の車内は、どのくらい高温になるのだろうか。この夏に実験した結果をリポートする。

 実験を行ったのは、美濃地方で最高気温が35度を超えた猛暑日。午前11時、屋外駐車場に止めたマイカーのダッシュボードの上にペットボトルの水を置いた。自販機で買ったばかりの冷たい水だ。2時間後の午後1時、外気温は手持ちの温度計で37度台。くらくらする暑さだが、車の中はそれ以上。温度計の数字がぐんぐんと上昇し、50.0度まで上がったところで高温すぎるという意味の「HH」の表示に変わった。直射日光が当たらない位置でも同様で、車内は優に50度を超えているらしい。数分座っているだけで汗がどっと噴き出す。ペットボトルを手に取るが熱くて持っていられない。水、いやお湯の温度を接触式クッキング温度計で測ると59.9度。湯気が立つほどの熱湯とまではいかないが、風呂なら入れないぐらいの熱さだ。

 そのお湯をカップ麺に注いで3分待つと、しっかりと麺がほぐれ、もさもさしていたが温かく食べることができた。車のハンドルの温度も60度近い熱さになっていた。なお、中身の入ったペットボトルを車内に放置すると、レンズのように光を集めて出火する恐れがある。実験は安全に配慮して実施した。

 高温になった夏の車内は危険だ。JAF(日本自動車連盟)岐阜支部の交通安全担当、大嶽悟さんによると、摩擦熱でインクを無色にする"消せるボールペン"で書いた文字が高温で消えてしまうこともあるようだ。スプレー缶や使い捨てライターを車内に置いたままにしていると破裂する恐れがあり、ハンドルやシートベルトの金具なども熱くなっているため、やけどをしないよう注意が必要という。消防署などの呼び掛けでは、新型コロナウイルス対策で欠かせないアルコール消毒液も、高温下での引火の危険性が指摘されている。

 大嶽さんは、熱中症や脱水症状予防と併せて車内冷房の積極的な使用を推奨するが、子どもやペットを車内に残したまま離れることはエンジンや冷房を動かしたままでも万が一、故障したりして冷房が切れると命に危険が及ぶため、「短時間でも手間だと思っても全員が車を降りるようにしてほしい」と話している。

カテゴリ: 医療 社会