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「波乱必至」岐阜4区 岸田首相が可児入り応援、野党は政権批判で迎え撃つ



  • 候補者応援のため来県し、演説する岸田文雄首相=21日午前10時56分、可児市下恵土、ふるさと川公園 
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 衆院選(31日投開票)で自民と立憲民主、日本維新の会の3候補が立つ岐阜4区では、自民前職と立民前職が互角の戦いを繰り広げ、激戦となっている。4区は1996年の小選挙区制導入以来、自民が公認候補を落としたことのない牙城。21日、自民側は岸田文雄首相(64)が可児市へ応援に入り、議席死守へてこ入れを図った。今後も閣僚や党幹部らが相次いで応援に入る予定で、迎え撃つ立民候補らは遊説などで政権批判を強めている。

 4区は飛騨地域が自民前職の金子俊平候補(43)、可茂地域が立民前職の今井雅人候補(59)と強いエリアが異なる。金子陣営は候補者の父親の一義氏(78)と親子2代にわたり今井候補と対決。今井候補は小選挙区で敗れるものの比例復活を果たし、近年は回を重ねるごとにその差を縮めてきた。

 自民は接戦となる危機感から、20日午前は野田聖子こども政策担当相、午後は金子原二郎農相と知名度や肩書のある弁士を可茂地域を中心に次々と投入、躍起になって攻勢をかける。金子候補は岸田首相が会長を務める宏池会の一員であり、21日の可児市の演説で「岐阜県では首相の一番の理解者だと思っている。総裁選でも支援したのは私だけだ」と声を張り上げ、首相との近さを強調した。

 一義氏のライバルであり盟友で、可茂地域を地盤としていた元衆院議員藤井孝男氏(78)もマイクを握り、「岸田首相がわざわざ可児に来るほど厳しい戦いだ」と支持を訴えた。

 県内唯一の野党前職である今井候補は、国会追及で存在感を示しながら、地元の行事にも頻繁に参加。コロナ下では街頭活動に専念し有権者が見掛ける機会は増えた。1年でトータル約500時間の積み重ねは、顔や腕の日焼けが物語る。

 この日は下呂市と郡上市を回った。両市での個人演説会では「富裕層に課税すると言いながら、(自民)総裁選が終わったらすぐに方針を変えた」と岸田首相を批判。候補者擁立を見送った共産党の支持も得ながら、「巨大組織と、草の根の戦い」と激戦の構図を有権者に示し、無党派層にもアピールする。

 維新新人の佐伯哲也候補(51)は、選挙カーを使った街頭活動は行わず、支持者回りに徹した。取材に「今後も選挙区内をくまなく回り、集会や電話で浸透を図りたい」と話した。

「岸田ノート」を掲げ「皆さんの声聞きながら政治を進めていく」

 衆院岐阜4区の自民前職候補の応援演説で21日に可児市入りした岸田文雄首相(自民党総裁)は「経済の成長の果実を一部が独占するのではなく、幅広く所得、給料という形で享受してもらう経済政策を進めていきたい」と訴えた。

 岸田首相は新型コロナウイルス対策として「ワクチン接種と検査体制の充実、経口治療薬の実用化の取り組みをしっかり進める」と強調。経済の再生に取り組む考えを示し「消費が広がると、次の経済の成長につながる。成長と分配の好循環ができる」と語った。また、飛騨高山や下呂温泉、白川郷を挙げ「感染状況を見ながら安全・安心な形で『Go To トラベル』を実施したい」とした。

 有権者の声を書き留めた「岸田ノート」を掲げ、「皆さんの声を丁寧に聞きながら政治を進めていく」と締めくくり、演説後は聴衆とグータッチをして回った。

 200人以上が演説に聞き入った。男性会社員(20)=同市=は「国を引っ張る上で欠かせないたくましさを感じた」と印象を話し、男子大学生(22)=美濃加茂市=は「必要な財源の確保など具体的な説明が不足していた」と受け止めた。

カテゴリ: 社会 衆院選