戦前戦後の事件検証 安藤輝三、尾崎秀実、伊藤律を再評価 − 岐阜新聞 Web
戦前戦後の事件検証 安藤輝三、尾崎秀実、伊藤律を再評価
2017年02月27日09:10
写真:戦前戦後の事件検証 安藤輝三、尾崎秀実、伊藤律を再評価
孫崎享さん(右から3人目)ら、ゆかりの講師が意見を交わしたパネル討論=中津川市かやの木町、中津川文化会館

 太平洋戦争開戦前後の「二・二六事件」(1936年)や「ゾルゲ事件」(41〜42年)に関わった岐阜県内ゆかりの安藤輝三、尾崎秀実(ほつみ)、伊藤律を再評価する「戦前戦後史人権フォーラム」(ふるさと瑞浪・伊藤律研究会主催)が26日、中津川市内で開かれた。約150人が元外交官の孫崎享さんらの講演に耳を傾けた。

 孫崎さんは、当時のソ連に機密情報を流した国際スパイ容疑で、ドイツ人のリヒャルト・ゾルゲや父親が加茂郡白川町出身の尾崎らが死刑になったゾルゲ事件について、近衛文麿首相と入れ替わる形で首相となり、開戦への道を進んだ東條英機が、近衛を辞職させるために利用した事件だったと推測。

 尾崎は近衛内閣のブレーンで、ゾルゲとの関わりもあったが「ゾルゲはソ連以外の国にも情報を流していた。ゾルゲの情報でソ連が利益を得て、日本が損害を被った事実はない。ゾルゲと関係があるだけで死刑。どんな害を与えたのか明確にできなければ、罪に問えないはずだ」と不当性を訴えた。

 このほか、社会運動史研究家の渡部富哉さん、瑞浪市出身の伊藤律の次男の伊藤淳さん、本紙の堀尚人記者が講演。「動乱に咲いた遺志の活かし方」と題したパネル討論では、父親が揖斐郡揖斐川町出身の安藤や、尾崎の親族らも加わり、再評価に向けて意見を交わした。


【移動編集局】「信長450」