おくひだ1号夢の復活 旧神岡鉄道を10年ぶり走行 − 岐阜新聞 Web
おくひだ1号夢の復活 旧神岡鉄道を10年ぶり走行
2017年04月09日09:26
写真:おくひだ1号夢の復活 旧神岡鉄道を10年ぶり走行
廃線から約10年ぶりに走行した「おくひだ1号」を出迎える住民や鉄道ファン=8日午前10時58分、飛騨市神岡町東雲、旧神岡鉄道奥飛騨温泉口駅

 2006年11月に廃線となった旧神岡鉄道(飛騨市神岡町)のディーゼル車「おくひだ1号」が8日、同町で開かれた鉄道イベント「ロストラインフェスティバルin神岡」で、10年4カ月ぶりに1日限りの復活走行をした。廃線から奇跡の復活を遂げた雄姿を一目見ようと、旧駅構内などには地域住民や鉄道ファンら約5千人が詰め掛けた。

 フェスティバルは廃線跡地の利活用の機運を高めようと、同鉄道のレールを使って10年前から観光自転車レールマウンテンバイクを運営する地元のNPO法人神岡・町づくりネットワーク(鈴木進悟理事長)が市と合同で企画した。おくひだ号は定員100人、廃線後は旧神岡鉱山前駅の車庫に保管されていた。

 出発式は同駅であり、終点の旧奥飛騨温泉口駅まで約3キロの区間を重厚なエンジン音と大きな汽笛を響かせながら約1時間かけてゆっくりと進んだ。途中で廃線の年に生まれた神岡小学校4年生も乗車。神岡中学校ブラスバンド部が神岡鉄道のテーマソングを演奏する中、おくひだ1号が終点のテープを切ると、くす玉が割れ、大きな歓声が上がった。

 記念乗車会には一般公募で当選した220人が体験乗車した。

 元運転士で、今回は車掌として乗車した森下信広さん(62)=同町寺林=は「車窓からの景色が以前と全く同じだった。もう一度見られるなんて夢のようで、いろんな思いがこみ上げてきた」と語った。ブラスバンド演奏で出迎えた同校3年生(14)=同町=は「おくひだ1号を見たのは初めて。みんながうれしそうなので、自分も楽しかった」と笑顔で話した。

 おくひだ1号は今後、冬季を除いて旧奥飛騨温泉口駅に展示される。来春も走行イベントが計画されている。