ドクターヘリ県内に浸透 8月54件出動 − 岐阜新聞 Web
ドクターヘリ県内に浸透 8月54件出動
2017年09月07日09:03
写真:ドクターヘリ県内に浸透 8月54件出動
出動回数が大幅に増えているドクターヘリ=岐阜市柳戸、岐阜大病院

◆「消防側の遠慮」解消が奏功

 岐阜大病院(岐阜市柳戸)は6日、8月のドクターヘリの出動回数が、2011年の運用開始以来、月間では過去最多となる54件だったと発表した。これまでは月20〜40件台で推移していたが、県内の各消防本部などが要請しやすいよう情報提供を進めた結果、大幅な増加につながった。

 出動回数は年間400件前後が中心だった。しかし、同大が今年4月に部局として独立させたドクターヘリ部門(山田法顕部門長)などが分析したところ、現在の運用態勢であれば、最高で700件ほど出動できることが分かったという。

 消防からの要請が伸び悩んでいた要因は、「心のバリアー」(山田部門長)にあると分析。要救助者の救出まで時間が掛かりそうな交通事故現場などでは、消防側が「ドクターヘリを要請すると、医師らを現場で待たせてしまうかもしれない」と遠慮していた事例もあることが判明した。

 そこで、同部門を中心に過去の要請内容や実績などを説明し、消防側の心のバリアーを下げることに注力。山田部門長が各消防本部などに出向いたり、データを提供したりして担当者に説明し、大幅増につなげた。

 本年度の出動回数は年間でも最多となる見通し。山田部門長は「『出動すべきなのにできなかった。しなかった』という例を限りなくゼロに近づけ、県民により有効に使ってもらうため呼び掛けをさらに進めたい」と話している。

 【県内のドクターヘリ】 県の委託を受け、岐阜大病院が2011年1月から運用する医療機器を搭載したヘリコプター。県内の各消防署から要請があると、医師と看護師を乗せて同病院から出動する。ヘリ担当医師(フライトドクター)は同病院に約15人いる。運行は、午前8時30分から日没前まで。目安として、岐阜市柳戸の同病院から飛騨市神岡町までは35分、中津川市や恵那市までは20分で飛ぶ。