未来の芸術、過去に訪ねる 県美術館で特別展開幕 − 岐阜新聞 Web
未来の芸術、過去に訪ねる 県美術館で特別展開幕
2017年09月08日12:35
写真:未来の芸術、過去に訪ねる 県美術館で特別展開幕
開幕した「BY80s FOR20s」展で、自身の壁画スケッチを解説する日比野克彦館長=8日午前11時29分、岐阜市宇佐、県美術館

 アートが商業の世界へと進出し、新たな表現様式を生み出した1980年代のアートを振り返るとともに、まだ見ぬ2020年代のアートの方向性を探る、県美術館の開館35周年記念特別展「BY80s FOR20s 1980年代発⇔2020年代行き」(県美術館、岐阜放送・ぎふチャン、同展実行委員会主催、大和証券協賛)が8日、岐阜市宇佐の県美術館で開幕した。10月29日まで。

 同展は1980年代アートに、2020年代アートへとつながる基礎があったという仮説を立て、表現の場を広げた80年代アートを検証することで、これからの社会で求められるアートの役割を考える。

 会場には、80年代を象徴する作品として、アーティストで県美術館長日比野克彦さんの「PRESENT AIRPLANE」などの段ボール造形、88年に開催された「ぎふ中部未来博」のシンボルで、故岡本太郎さん制作のモニュメント「未来を拓(ひら)く塔」のマケット(模型)、当時を振り返る写真や映像資料など約150点が並ぶ。

 また、日比野さんが近年展開する障害者や外国の異文化などと交流するアートプロジェクトの取り組みも紹介。今後、社会の中でアートが担うべき方向性も示す。

 開幕初日は、日比野さんが展示されている自身のドローイングにキャプションを手描きするパフォーマンスも行った。エジプトのギルフ・ケビルにある約1万年前の岩壁画を訪れた際のドローイングで、「旅では人とは何なのかを見つめ、今回のテーマにつながるイメージが膨らんだ」と振り返った。