カフェインなし「デカフェ」人気じわり − 岐阜新聞 Web
カフェインなし「デカフェ」人気じわり
2017年09月14日08:56
写真:カフェインなし「デカフェ」人気じわり
デカフェのコーヒー豆を手に取る今井利夫さん。生豆を店で焙煎している=9月2日、瑞浪市一色町、待夢珈琲店

 健康志向の高まりや、妊娠中の女性への体の負担が少ないことから注目を集める「デカフェ(カフェインレスコーヒー)」。岐阜県内でもメニューに取り入れる喫茶店がじわじわと増えている。

 カフェイン成分のみを除去したコーヒー豆を使うデカフェ。欧米では既に一般的だが、カフェインの過剰摂取が問題視されるようになり、日本でも需要が伸びている。日本コーヒー協会によると、2016年の輸入量(生豆ベース)は約302万キログラムと過去最多。5年前の2・3倍に増えており、大手コンビニチェーンや飲料メーカーは次々とデカフェ商品を開発している。

 年間の喫茶代が全国平均の2倍以上と、喫茶文化が浸透している岐阜県では、個人経営の喫茶店を中心に導入し始めている。

 今年7月末にオープンした本巣市小柿の喫茶店「カフェフラット」は、妊産婦や授乳中の女性がメインターゲット。定番のブレンドのほかヘーゼルナッツラテなど、計8種類のデカフェメニューを取りそろえる。

 店主の草野多絵さん(43)は、自身も1人目の妊娠時に子どもへの影響を恐れてコーヒーが飲めなかった経験から、「開業するならデカフェを出したかった」という。料金はいずれも通常より10円高い設定だが、「リピーターは多い」と話す。

 課題は知名度不足。来店客から「でかいコーヒー?」と聞かれることもしばしばという。「デカフェはおいしくないという印象も根強い。一度飲めば、払拭(ふっしょく)されるのだが」と話す。

 待夢(たいむ)珈琲店(瑞浪市一色町)の店主今井利夫さん(62)は「10年後には、コーヒー豆市場の1割を占める」とみている。今年2月、メニューに自家焙煎(ばいせん)のデカフェを加えたところ、お年寄りに好評という。

 「今年は良さを多くの人に知ってもらうことが目標」と普及にも力を注ぐ。各地で開くコーヒーの講習会では、「胃が弱い人や10歳以下の子ども、高齢者も、香り高いコーヒーを楽しめる」と伝えている。今井さんは「時間帯や体調に合わせて、コーヒー好きもデカフェを選ぶようになるだろう」と期待を寄せた。