県内唯一のユリ大使就任 揖斐川町の朝倉さん − 岐阜新聞 Web
県内唯一のユリ大使就任 揖斐川町の朝倉さん
2017年11月12日04:26
写真:県内唯一のユリ大使就任 揖斐川町の朝倉さん
出荷前のユリを仕分けする朝倉聡さん。「シーズンを通して安定した品質のユリを出荷できるようになってきた」と手応えを語る=揖斐川町坂内広瀬

 16年前に大阪市から旧揖斐郡坂内村(現岐阜県揖斐川町)に移住し、ユリの栽培に励む朝倉聡さん(42)=同町坂内広瀬=が10月、ユリの魅力を全国に向けて発信する「リリーアンバサダー」に就任した。ユリなどの切り花、球根の輸出大国・オランダの駐日特命全権大使が認定するもので、県内ではただ1人。朝倉さんは「ユリの魅力をより多くの人に知ってもらえるよう頑張りたい」と意気込む。

 「リリーアンバサダープロジェクト」は、球根や切り花の販売促進組織「アイバルブジャパン」が、来年1月から始めるプロモーション活動。フェイスブックなどの会員制交流サイト(SNS)でユリの情報発信に取り組む全国各地の生産者、市場、生花店から四十数人が選ばれた。

 朝倉さんは高校卒業後、家業の生花店で5年ほど働いた後、両親の紹介で揖斐川町に移り、ユリの栽培を始めた。知識も設備もない全くのゼロからのスタート。当初は市場に見合うものを作ることができず、「何度やめようと思ったことか」と振り返る。

 「ユリは水の出し入れでつくれ」。先輩ユリ農家からの助言を受け、力を入れているのが土づくりだ。「ユリにとって適度な水分を長く保つには、水はけの良さと水持ちの良さを両立させる必要がある」と朝倉さん。水はけを良くし、土の中の栄養分を吸収しやすくするため、冬に麦などを緑肥作物として育てるなど、理想の土を目指して試行錯誤の日々を送る。「花は嗜好(しこう)品。求められる品質のハードルが高く、自分はまだまだ」と語るが、近年は7〜11月のシーズンを通して安定。栽培面積も徐々に増やし、現在は約5300平方メートルで15品種7万2千本を出荷する。

 今月2日、富田和弘町長にリリーアンバサダー就任を報告。富田町長は「朝倉さんの頑張りによってユリが坂内の特産として認められ、全国へ羽ばたいてくれることを期待している」とエールを送った。朝倉さんは「他のアンバサダーと積極的に情報交換し、お店やお客さんのニーズに合った商品を追求していきたい」と決意を新たにする。