忙しい高校生に朝から活力 朝味噌汁プロジェクト − 岐阜新聞 Web
忙しい高校生に朝から活力 朝味噌汁プロジェクト
2017年11月19日08:19
写真:忙しい高校生に朝から活力 朝味噌汁プロジェクト
「朝味噌汁プロジェクト」で調理した朝食を味わう生徒たち=羽島市竹鼻町梅ケ枝町、羽島高校

 部活動などで朝から忙しい高校生。朝食の習慣を付けてもらおうと、羽島市竹鼻町梅ケ枝町の羽島高校は、希望者に学校で朝食を提供する「朝味噌(みそ)汁プロジェクト」を先月から始めた。養護教諭の田下真有さん(35)は、「朝食で体を温め、元気に学校生活を送ってほしい」と語る。

◆献立は生徒が考案

 始業時刻から1時間以上前の午前7時30分。プロジェクトの看板を立てた調理室から、生徒のにぎやかな声と、だしのいい香りが広がってきた。16日は、うどん入りのけんちん汁と、切り干し大根のまぜご飯を使ったいなりずしを提供。献立は興味を持った生徒が考案した。将来、食物・栄養学を学びたいという3年生(18)は、「根菜を多くし、体が温まるようにした」と工夫を話す。

 30人近くが集まり、会話をしながら食事を楽しんだ。初参加だった1年生(16)は「部活の朝練習が早く、朝食はいつも一人でご飯と即席みそ汁ぐらい。通学で冷えた体も温まり、授業も集中できそう」と笑顔。生徒は、食事の前後と放課後に体温や血圧の測定を行い、効果を確かめていた。

 田下さんは「生徒の食生活に危機感を抱いていた」と、プロジェクトを始めた理由を話す。同校が昨年、当時の2年生を対象に行ったアンケートでは、生徒の2割が朝食をほとんど食べておらず、4割が十分に栄養を取れていないとの結果だった。「朝食は心を落ち着かせ、授業中の空腹感も減らしてくれる。改善すべきは朝食」と強調する。

◆食事の習慣定着へ

 心強い協力者もいる。竹鼻町のこども食堂で調理に携わる安藤明美さん(66)が訪れ、生徒に料理の手順やこつを丁寧に教える。「しっかりと食事を取る習慣を伝えたいという思いはこども食堂とも同じ」と話す。プロジェクトで調理を手伝う生徒が、食堂でボランティアをするようになった。

 今月でまだ2回目だが、実際に家で汁物作りに挑戦したり、次回は調理にも参加したいという生徒も増えてきた。田下さんは「口コミで参加者を広げ、起床が遅くて朝食を取らない生徒に参加してもらいたい。家で朝食を取る習慣を定着させるきっかけにしたい」と願いを語った。