各務原市に古代寺院か 「塔心礎」見つかる − 岐阜新聞 Web
各務原市に古代寺院か 「塔心礎」見つかる
2017年11月30日09:04
写真:各務原市に古代寺院か 「塔心礎」見つかる
墓地で発見された奈良時代後半のものとみられる塔心礎=各務原市川島松原町

◆五重塔など大規模構造

 岐阜県各務原市教育委員会は、同市川島松原町にある旧川島村三斗山島(さんどやまじま)住民の墓地から、古代寺院の五重塔などの中心柱を支える石製台座「塔心礎(とうしんそ)」を発見した、と発表した。塔心礎は奈良時代後半のものとみられ、川島地域に五重塔などの本格的な伽藍(がらん)を持つ古代寺院が存在した可能性が出てきた。

 塔心礎が発見された墓地は、大正から昭和期の治水工事で全村が水没した三斗山島から移転、整備された。同時に塔心礎も移されたらしく墓地の中に他の庭石と一緒に置かれていた。塔心礎は砂岩製で、大きさは最大長152センチ、最大幅128センチで高さは56センチ。柱が接する座面は直径78センチで、中央に柱が外れないようにホゾを差し込む直径48センチの穴が開けられている。

 各務原市内では山田(さんでん)寺跡(同市蘇原寺島町)などで確認されており、4例目。7世紀後半の白鳳期に建立された山田寺の塔心礎(国重要文化財)の座面は直径85センチで、今回の塔心礎は山田寺に匹敵する大きさ。木曽川の中州地帯で地盤が安定しない川島地域に、塔を配置した75メートル四方の伽藍を持った古代寺院があったと推察できるという。

 座面周囲には、排水用の溝を巡らせ、柱を腐らせない工夫が施されており、奈良期の他の塔心礎には見られない独自構造になっているという。

 市教委文化財課の西村勝広課長は「寺院を建立できる力を持った集団がいたとも考えられ、川島地域の歴史的な位置づけを見直す必要がある」と話している。