「要受診」4割が放置 県内小中学校の歯科検診 − 岐阜新聞 Web
「要受診」4割が放置 県内小中学校の歯科検診
2017年12月01日09:22

 2016年度の県内の小中学校や特別支援学校の歯科検診で、虫歯などで「要受診」の診断を受けた児童生徒のうち、約4割の1万371人が歯科を受診していないことが県保険医協会の調査で30日、分かった。

 調査は7、8月に初めて実施。児童生徒の受診状況や口腔(こうくう)状態の把握のため、県内全ての小中学校、特別支援学校(高等部を除く)の計581校の養護教諭を対象にアンケートを行い、313校が回答した(回答率53.9%)。

 未受診の割合は小学校35.64%、中学校56.47%、特別支援学校43.14%だった。県内の市町村で義務教育終了までの窓口負担無料化が進むなど受診しやすい環境が整う一方、治療につながっていない児童生徒がいる実態が明らかになった。

 一方、虫歯が10本以上あるなど、消化が困難な「口腔崩壊」の状態にある児童生徒を近年見かけたかを尋ねたところ、全体の29.1%に当たる91校が「ある」と回答。小学校が57校(28.5%)、中学校が24校(25.3%)、特別支援学校が10校(55.6%)だった。養護教諭からは「兄弟姉妹で虫歯が多い」などの事例や「共働きなど歯科に連れて行く時間的余裕がない」といった要因が報告された。

 同協会の稲葉幸二理事は「県全体で子どもの虫歯は減少しているが、口腔管理への無理解や家庭環境、経済的理由など『養育力の格差』が広がっている」と指摘した。