受け継ぐ技 高山で伝統民具づくり − 岐阜新聞 Web
受け継ぐ技 高山で伝統民具づくり
2018年01月07日09:13
写真:受け継ぐ技 高山で伝統民具づくり
宮笠を作る問坂義一さん=高山市一之宮町

 ヒノキなどを編んだ「宮笠(みやがさ)」、「有道しゃくし」、竹細工のざる「小屋名しょうけ」。岐阜県高山市に古くから伝わる民具の製作が、同市本町などで24日に開かれる「二十四日市」に向け、最盛期を迎えている。

 宮笠は一之宮町で江戸時代から作られている。ヒノキやイチイを編み、軽く、蒸れにくいのが特徴。セミの飾りを付けた「蝉笠」などは装飾用にも人気があるという。

 同町の問坂義一さん(81)はただ一人、材料の調達から販売までを手掛ける。「伝統の笠。何とか残していきたい」。長男の和彦さん(54)も作るようになったほか、指導する愛好会も活動を続ける。今年は会員の製品も初めて店頭に並ぶ。

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有道しゃくしを作る清水真さん=同市久々野町久々野

 有道しゃくしは、久々野町の有道地区が発祥。1960年代に全戸が地区を離れ、いったん途絶えた。2001年に有志が保存会を結成。以来、講習会を開くなどして技術を継承している。

 ホオノキを、なたや専用のかんななどで削り出して作る。継ぎ目がなく、丈夫なのが特徴。要望に応え、小ぶりのしゃくしも作るようになった。保存会顧問の清水真さん(83)=久々野町久々野=は「使ってほしいから」と力を込める。

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小屋名しょうけを編む森久治さん=同市久々野町小屋名

 同町の小屋名地区に江戸末期から明治期にかけて伝わったとされる小屋名しょうけ。太さ2ミリほどに割ったスズタケを丁寧に編み込む。米や野菜の水を切るのに適しており、飲食店でも重宝されるという。

 保存会を中心に技を受け継ぐ。会長の森久治さん(82)=同町小屋名=は「若い人に引き継いでいけたら」と話す。