堀島親子、夢輝くとき モーグル大技、父と研究 − 岐阜新聞 Web
堀島親子、夢輝くとき モーグル大技、父と研究
2018年02月09日09:08
写真:堀島親子、夢輝くとき モーグル大技、父と研究
親子二人三脚で五輪出場の夢をかなえた(右から)堀島行真選手、父行訓さん、母則子さん。次の夢はもちろん金メダル獲得だ=1月26日、岐阜県庁

 9日開幕する平昌冬季五輪で、金メダルが期待される岐阜県勢のフリースタイル男子モーグルの堀島行真選手(20)=中京大2年、岐阜第一高出=が同日の予選に挑む。少年時代から一番近くで支え、見守り続けてきた両親と共に憧れてきた夢舞台はいよいよ目前。父の行訓(ゆきのり)さん(57)=揖斐郡池田町藤代=は「七転び八起きの連続だったが、ようやく夢をかなえるところまで来ることができた」と、長年にわたる親子二人三脚での足跡を感慨深げに振り返る。

 堀島選手のスキーとの出合いは1歳の時。準指導員の資格を持つほどスキー好きな行訓さんに連れられ、初滑りを経験した。さらに2歳上の姉有紗さん(22)と共に郡上市内の教室に参加したのをきっかけにモーグルを始め、小学4年の夏から三重県桑名市のウオータージャンプ場に通い、本格的にエアの練習に取り組んだ。行訓さんが撮影したビデオを一緒に見て手探りで修正点を追求する、まさに試行錯誤の連続でトレーニングに打ち込んだ。

 中学時代には、自宅でも練習できるようにトランポリンを購入。「冬のスポーツと言いながらも、やれることは年中やっていた」と行訓さん。幼い頃からの努力の積み重ねが、いまや世界最高峰と言われるエア技術の下地となっている。

 代表メンバーに選ばれ、親元を離れて海外で行われる合宿や大会に出場する機会が増えても、一番の相談相手はやはり家族。現地で撮影した映像を送り、行訓さんがチェック。メールや無料通信アプリで頻繁にやり取りをするなど、コンディションはもちろん、精神面でも献身的にサポートしてもらってきた。

 これまでにない高い注目度の中で臨んだ今季は、ワールドカップ(W杯)前半で満足な結果が出せずに苦しんだ。対照的に、金メダルを争うライバルのミカエル・キングズベリー選手(カナダ)は連戦連勝。それでも、「今はミカエルを油断させているだけ」と負けん気あふれるメッセージを堀島選手から受け取った行訓さんに心配はなかった。その言葉通り、第7戦でキングズベリー選手を破って初優勝。五輪の頂点が手の届くところにあることを改めて証明してみせた。

 息子のたくましい成長ぶりに「夢は信じて努力しなければ現実にならないことを教えてもらった」と誇らしげに語る行訓さん。出場するだけでなく、金メダルというさらに大きな親子の夢を平昌の地でかなえる。