プラズマ損失の突発現象 核融研が前兆を解明 − 岐阜新聞 Web
プラズマ損失の突発現象 核融研が前兆を解明
2018年02月14日09:13
写真:プラズマ損失の突発現象 核融研が前兆を解明
プラズマ損失の直前予知について説明する居田克巳教授=13日午前、土岐市下石町、核融合科学研究所

 核融合発電の基礎研究を進める核融合科学研究所(岐阜県土岐市下石町、核融研)の居田克巳教授(60)らの共同研究グループは13日、プラズマの一部が失われる突発現象の前兆となる変化を世界で初めて解明したと発表した。突発現象を直前に予知することが可能となり、核融研はプラズマの高温・高密度化につながるとしている。

 核融合発電は、太陽で起きる核融合の仕組みを利用。原子を構成する原子核と電子をばらばらにしたプラズマ状態を作り、原子核を融合させることで、発生する大量のエネルギーを電力に変える。

 核融研は、大型ヘリカル装置を用いてプラズマを生成しているが、高温・高密度になればなるほど、プラズマが不安定になり、一部が失われる突発現象が発生するという。

 居田教授らは、プラズマが高温・高密度化する際、磁場に閉じ込められることで発生するゆがみに着目。ゆがみはプラズマの内と外で振動しているが、一瞬動きが止まった後、プラズマの外に1センチ程度のゆがみが発生。その1万分の1秒後に突発現象を観測した。

 これまで、プラズマ全体に発生したゆがみが増大することでプラズマの一部が損失すると考えられていたが、突発現象の直前に起こる変化が損失につながることが分かった。

 居田教授は「突発現象を抑える実験を通して、プラズマの高温・高密度化につなげていきたい」と話した。