オグリの里
オグリの里2017十大ニュース・復興編

2017年12月22日 13:05

  • 「清流ビジョン」が楽しめる笠松競馬
  • 笠松参戦で、笑顔を振りまくミルコ・デムーロ騎手
  • オグリキャップ像に見守られて復興が進む笠松競馬
  • オグリキャップのひ孫ラインミーティアが中央重賞初V(競馬ブック提供)
  • 岐阜県出身の寺島良調教師がキングズガードで重賞初V
  • 笠松でデビューし、活躍する17歳・渡辺竜也騎手
  • 期間限定騎乗で34勝を挙げた松本剛志騎手(兵庫)
  • ミンナノアイドルと次男(パカパカ工房提供)
  • 笠松競馬秋まつりのチャリティーオークション
  • オグリキャップと初代馬主だった小栗孝一さん

 オグリキャップがデビューして30年。馬券販売のV字回復とともに明るさを取り戻してきた笠松競馬。待望の大型ビジョンが稼働し、5年連続の黒字も見えてきた。「オグリの里2017十大ニュース・復興編」として、この1年を振り返った。

 ①大迫力の大型ビジョン稼働(4月)

 「ファンの皆さん、お待たせしました」。笠松競馬にも最新鋭の大型ビジョン「清流ビジョン」が新設され、稼働した。メインスタンドや特別観覧席から迫力あるレース映像が楽しめ、着順表示も明快になった。「各馬の動きが激しくなる向こう正面から3コーナーにかけての攻防がよく分かる」とファンに好評だ。JRA馬券販売がある土曜、日曜日にも観戦可能。おじさんたちに交じって、若いファンの姿もちらほら。降雪や落雷による停電で故障しないことを願いたい。

 ②ミルコ・デムーロ騎手、笠松参戦(4月5日)

 「よくぞ来てくれた」。出走表を見て驚いたファンも多く、熱気に包まれた。内馬場パドックから返し馬に向かう一瞬、「デムーロさん、頑張って」と声援を送る女性ファンに、笑顔を振りまくミルコ・デムーロ騎手。JRA交流戦で騎乗馬スーセントマリーが単勝1.4倍と人気を集めたが、4コーナー手前では「デムーロ、消えた」とファンから悲鳴。7着に終わったが、笠松出身の安藤勝己元騎手と出世馬オグリキャップの活躍にあやかろうと来場してくれたに違いない。その後の飛躍は目覚ましく、宝塚記念、菊花賞、全日本2歳優駿などJRA、地方のGⅠで6勝。名馬、名手のパワースポット・笠松での騎乗が幸運をもたらしたようだ。

 ③V字回復、5年連続の黒字へ

 「右肩上がりは続くよ、どこまでも」。存続のサバイバルレースで生き残った笠松競馬。馬券のインターネット販売が順調に伸びて、5年連続の黒字は確実だ。16年度の馬券販売額は190億3000万円で32億円の増加。V字回復が続き、実質単年度収支で7億7000万円の黒字を確保した。17年度の馬券販売額も13・8%増と好調キープ。老朽化したレース用のゲート2基が更新され、競馬場の「復興ゲート」も力強くオープンしたのでは。この勢いはいつまで続くのか。怖いのは、やはり競走馬逃走などによる大事故。競馬場経営「一発退場」にならないに気を引き締めていきたい。

 ④オグリキャップひ孫、中央重賞初V(7月30日)

 「オー、ミラクル」。オグリキャップの血統ロマンは生き続けていた。引退から27年、新潟・直線1000メートルのアイビスサマーダッシュ(GⅢ)でその瞬間は訪れた。ひ孫にあたるラインミーティア(牡7歳、西田雄一郎騎手)が、オグリの血統を継承する競走馬として初めて、中央重賞勝利を飾った。父メイショウボーラー、母アラマサフェアリー。ラインミーティアは夏のスプリント王者にも輝き、秋のGⅠ・スプリンターズSにも挑戦した(13着)。中京・高松宮記念にも参戦してくれるかも。GⅠ奪取への夢の続きを見ていきたい。

 ⑤寺島良調教師が重賞初制覇(7月9日)

 「開業10カ月での快挙」。中京・プロキオンS(GⅢ)で、本巣郡北方町出身の寺島良調教師(栗東)が36歳の若さで、うれしい重賞初勝利を飾った。16年秋にJRA調教師デビュー。管理するキングズガード(藤岡佑介騎手)が豪快な差し切りVを決めた。「早く勝ててホッとしています」と喜びをかみしめ、「GⅠを取りたい、日本ダービーを勝ちたい」と夢を膨らませており、同郷の大先輩・国枝栄調教師との「ダービー調教師」先陣争いが楽しみだ。

 ⑥新人騎手デビュー(4月)

 「大井、中山でもゴールへ一直線」。騎手不足に泣いていた笠松競馬で、待望の新人騎手がデビュー。17歳の渡辺竜也騎手で、出身は千葉県船橋市。10月には順調に25勝目を飾り、見習騎手から一人前のジョッキーへ一歩前進。ヤングジョッキーズシリーズでも2勝を挙げて27、28日のファイナルラウンド(大井、中山)に進出。笠松では騎乗機会には恵まれ、1日11レース乗ることもある。「先輩騎手に追い付け、追い越せ」である。

 ⑦期間限定騎手も好成績

 「いっぱい勝ったよ」。笠松で期間限定騎乗の松本剛志騎手(兵庫)が半年間に34勝と勝利を量産。地元・園田では4勝どまりだから、笠松がホームみたいだ。若手が当地で腕を磨き、高橋昭平騎手(大井)が6勝、菅原辰徳騎手(岩手)4勝、水野翔騎手(北海道)4勝。冬場の金沢勢では田知弘久騎手が3勝、栗原大河騎手2勝、青柳正義騎手1勝。笠松でいっぱい稼いで、おいしい飛騨牛を食べて帰った騎手もいたようだ。18年も笠松のウイナーズサークルで会いましょう。

 ⑧ミンナノアイドル次男、ラブミーチャン長女誕生

 「デビューが待ち遠しい」。オグリキャップ最後の産駒ミンナノアイドル (牝10歳、芦毛)の次男が北海道の佐藤牧場で誕生し、すくすくと成長。父はゴールドアリュールで、兄ストリートキャップに続き、JRAデビューを目指す。谷岡牧場で繁殖馬生活を送っているラブミーチャン(牝10歳)は母馬としても優秀で、3年続けて無事出産。父ゴールドアリュールの長男ラブミーボーイ(栗東)と1歳次男に加え、父コパノリチャードの長女が誕生した。いつか笠松でも走ってほしい。

 ⑨笠松競馬秋まつり、畜産フェア盛況

 「台風を吹き飛ばす熱気」。競馬場内を開放した笠松競馬秋まつりが、家族連れや若者グループらでにぎわった。所属騎手らのサイン会やお宝グッズのチャリティーオークションが行われ、温かい善意が寄せられた。FC岐阜やSKE48の公開録音(ラジオ番組)も行われ、松村香織さんらの競馬トークで盛り上がった。県内の畜産品を振る舞う「畜産フェア」は4年ぶりに復活。家族連れの姿も多く、2000人超えの大盛況。来年以降も続けてほしいイベントだ。

 ⑩オグリキャップ特別番組相次ぐ

 NHKの「プロフェッショナル」と「アナザーストーリーズ」でオグリキャップが特集された。笠松デビューから有馬記念ラストランまで、「職業・競走馬」の仕事の流儀に迫り、大きな反響を呼んだ。「日本の競馬史上、最も有名な競走馬」として、伝説の名馬となったオグリキャップ。笠松時代の初代馬主・小栗孝一さん、鷲見昌勇元調教師の愛馬への熱い思いが語られた。有馬記念前夜(23日)には、NHK・BS「スポーツ酒場・語り亭」の名場面集でも、永遠のオグリコールが響き渡る...。

 笠松競馬は大みそかまで年末シリーズが開催され、ライデンリーダー記念や東海ゴールドカップで盛り上がる。年明けに「十大ニュース・熱闘編」も予定。有馬記念(24日・中山)は武豊騎手騎乗のキタサンブラックがラストラン。一昨年3着、昨年2着で有終の美を飾りたいが、馬番2番でVサインとなるか。シュヴァルグランとの3連単2頭軸マルチ(総流し)で、クリスマスプレゼントを期待。