オグリの里
ラブミーチャンの長男、次男デビュー

2018年05月21日 10:45

 期待馬2頭、初勝利はお預け。「笠松の快速娘」と呼ばれ、GⅠ馬に輝いたラブミーチャン。繁殖牝馬としても優秀で、ゴールドアリュールとの間に生まれた長男ラブミーボーイと次男ラブミージュニアが今月、待望のデビュー戦に挑んだ。 

ラブミーチャンの長男ラブミーボーイ。JRA(京都)初戦は出遅れが響いて10着だった

 ラブミーボーイは3歳馬で、JRAの村山明厩舎に所属。馬体のひ弱さもあってデビューが遅れた。国分恭介騎手が手綱を取り、京都の3歳未勝利戦(1200メートル、16頭)に参戦したが、ゲートで約2馬身の出遅れ。ロケットスタートだった母のようなダッシュは決められず、10着に終わった。

 それでも最後方から末脚の切れ味を発揮。ラスト3ハロン(600メートル)をメンバー最速の36.8秒で追い込んだ。1着馬とは0.6秒差。出遅れさえなければ、ゴールではもっと際どかっただろう。スタートは速くないが、今後は流れに乗った競馬ができるかどうか。距離が延びた方が良さそうで、2走目の変わり身を期待したい。

門別競馬場でのゴール前、ラブミージュニア(6)はデビュー戦、半馬身差の2着だった(ホッカイドウ競馬提供)

 ラブミージュニアは2歳馬で、北海道の角川秀樹厩舎に所属。ナイター開催の門別で、JRA認定フレッシュチャレンジ競走(1200メートル、8頭)でデビュー。2年連続リーディング・桑村真明騎手の騎乗で、母親譲りの華麗な逃げを見せたが、惜しくも2着だった。スタートを決めて先頭で4コーナーを回り、勝てそうな勢いだったが、ゴール前でクリスマスベル(石川倭騎手)にかわされて、半馬身及ばなかった。

 単勝1.4倍の圧倒的1番人気で、ファンの期待を集めた。笠松競馬場(場外)まで応援馬券を買いに走り、ラブミージュニアの単勝と1着固定の3連単を購入したが、空振りに終わった。2着の複勝が130円だったから、単勝は過剰に売れていたようだ。

 ラブミージュニアは、3月の能力検査では好タイムをマークしたが、ゴール直後に内らちに衝突。騎手を振り落とす幼さも見せていたが、デビュー戦でも、ゴール前ではフラフラしてスピードに乗れなかった。直線で先頭に立ってからが課題。遊ぶような走りが解消できれば、初勝利も近いだろう。

 兄は出遅れたが、最後にすごい追い込み。弟はスタートダッシュを決めたが、直線での末脚が鈍った。デビュー戦のレース内容は、全く逆だったが、潜在能力の高さも見せてくれた。オグリキャップだって、笠松デビュー戦は2着だった。中央、地方とステージは違うが、2戦目以降の成長力が期待できる2頭。先頭でゴールするのは、どっちが先か。それぞれの持ち味を発揮して、まずは初勝利を挙げたい。ラブミーチャンには昨年、長女も誕生した。父は高松宮記念優勝馬コパノリチャードで、来年のデビューを目指している。

母馬ミンナノアイドルに寄り添う次男。JRAデビューを目指している(パカパカ工房提供)

 先月、オグリキャップ記念を勝ったエンパイアペガサス(浦和→岩手)の生まれ故郷・佐藤牧場(北海道)から吉報が届いた。オグリ最後の産駒・ミンナノアイドル(11歳、芦毛)に、第3子となる牝馬が誕生した。オグリキャップ記念Vの歓喜から5日後、牧場に再び幸運の女神が舞い降りたのだ。

 5月1日、母馬ミンナノアイドルは自分の誕生日に、かわいい子馬を無事出産。牧場では「すくすくと元気に育ってくれますように」と喜びに包まれた。父は天皇賞・秋、安田記念などGⅠ3勝のモーリス。1歳上の次男とともに、中央でのデビュー戦へと期待が膨らむ。

 将来は母に続く繁殖牝馬として、オグリキャップの血統を継承していくことだろう。細くなった血脈ではあるが、かすかな光が差し込み、オグリ一族の夢がつながったことで、ファンや牧場の喜びは大きい。

ぎふ清流カップの初代王者となったウォーターループと友森翔太郎騎手(左)ら関係者

 笠松競馬では、新設された3歳重賞「第1回ぎふ清流カップ」が開催された。友森翔太郎騎手のウォーターループがハナ差で制覇。2着にも柿原翔騎手のクルセイズスピリツが入った。4番人気、3番人気の名古屋勢での決着だったが、馬単は万馬券となった。

 「そうかあ、名前に『翔』が付いた騎手のワンツーだったか」と気付いたのはレース後だった。笠松では、水野翔(かける)騎手も北海道から移籍して頑張っている。以前、柿原騎手には笠松での大万馬券でお世話になったこともあった。これからも笠松、名古屋競馬場でのエキサイティングな「翔タイム」に注目していきたい。

 ぎふ清流カップを勝った友森騎手は「うれしいの一言。第1回のレースで、記録に残りますからね。4番手からの競馬で、ゴール板ではわずかな差でしたが『勝ったなあ』と。すごく繊細ですが一生懸命に走る馬です」と喜んだ。塚田隆男調教師は「4コーナーで外を回ってきたんで『伸びろ』と応援した。テンションが高い馬なので、笠松か名古屋でしか走れない。調整して次は東海ダービーを目指したい」と好感触だった。

 笠松勢では、藤原幹生騎手が騎乗した1番人気ビップレイジング(笹野博司厩舎)に頑張ってほしかったが、末脚不発でまさかの5着。東海ダービーでは、打倒サムライドライブ(名古屋)の期待馬でもあり、本番では巻き返して笠松3歳馬の意地を見せてほしい。