岐阜酒好物語

フラ・アンジェリコ

2018年07月16日 06:59

フライヤー・タック(左)とフランジェリコ・ロチャ

フライヤー・タック(左)とフランジェリコ・ロチャ

 初期ルネサンス期のイタリア人画家が、今に残したお酒がございます。画家の本名は「グイード・ディ・ピエトロ」ですが、修道士として名を残しており、「天使のような人物」という意味の 「フラ・アンジェリコ」と通称で呼ばれていました。

 「フラ・アンジェリコ」が描いた作品は、サン・ドミニコ教会、ルーブル美術館、プラド美術館、他で目にすることができるようです。

 この修道士が300年以上前に、野生のヘーゼルナッツからお酒を造ったことが始まりで、それを元にして、今も発売されているリキュールが、「フランジェリコ」です。「ナッツ系リキュールの始祖」とする書籍があるくらい、古くからあるお酒でもあります。

 ボトルも特徴的なデザインで、修道士をイメージしたデザインといわれています。ベルトの代わりの腰ひもも再現されており、引きで見るとマントを羽織ったいでたちです。

 使われた材料のヘーゼルナッツも歴史ある植物で、紀元前7万5000年から紀元前5500年の泥炭層から花粉粒の出土が、全ての木を合わせた花粉粒よりも多く、氷河期後、ヨーロッパ北部へ広がったそうです。

 飲み方としては、ナッツ系リキュールでは定番なミルク割りがありますが、「フランジェリコ・ロチャ」というジンジャーエールで割ったもの、ショートカクテルでは、「フライヤー・タック」という、レモンジュースとグレナデン・シロップを使ったものが紹介されています。

 歴史を感じて、一杯のカクテルを飲むのも面白いと思います。皆さま、BARに足を運んで注文してみてはいかがでしょう。

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大上 信彦

(おおうえ・のぶひこ)
 岐阜・柳ケ瀬で、「Cafe&Bar Wizard」を経営し、カクテルの大会入賞経験もあり、ご当地キャラカクテルなども作っているバーテンダーでもあり、カルチャースクールで手品の講師も務めるプロマジシャンとしても活動中。