ふるさとへの便り

ブータン

美術の楽しさ伝える
写真:小学校の授業で切り紙を作った子どもら=ブータン

小学校の授業で切り紙を作った子どもら=ブータン

 ブータンは、ヒマラヤ山脈東部、インドと中国のチベット自治区に囲まれた内陸国です。九州ほどの大きさの小さな国ですが、電車などはなく、道も悪いため、移動にとても時間がかかります。ブータンの西から東へ移動しようと思うと、2、3日かかります。

 私の任地ハ県は、首都ティンプー県の隣にあり、バスで約5時間ほどですが、私の勤務地は主要な町から離れた山奥にあります。自宅の近くには何もなく、買い物へ行くのに自転車を使い、行きは山道を下って約1時間、帰りは自転車を押して上って約2時間かかるというように、とても不便な所に住んでいます。しかし、村の人々は優しく、歩いていると野菜をくれたり、お茶やご飯をごちそうしてくれたりと、とても親切にしてくれます。

 私は小学校で、クラスPPからクラス6(日本でいうと幼稚園年長から小学校6年)までの美術の授業を行っています。日本のように材料や道具が手に入りにくく、限られた材料や道具を使って授業を行っています。

 授業は基本英語ですが、幼い学年の子どもたちは母国語であるゾンカ語を使うので、なかなか指示を伝えるのは大変です。同僚にゾンカ語を教えてもらったりと、助けてもらっています。子どもたちは、絵を描いたり、物を作ったりするのをとても楽しんでくれているので、子どもたちの「楽しい」という気持ちを大切にしながら、基本的な道具の使い方を教えたりと、授業を行っています。

 ブータンでは、美術の授業がつい最近教科になったばかりで、多くの教師が教え方を知らず、授業を行っていない学校もあります。そのため、冬休みには、先生たちに基本的な道具の使い方や授業の仕方を教えるアートワークショップも行いました。これを機会に、美術の授業を教える学校が増えると良いなと思います。ブータンで、多くの子どもたちに美術の楽しさを知ってもらえるよう、あと約1年頑張って活動します。

【山本梨絵さん】
写真:山本梨絵さんさん
 山本梨絵(やまもと・りえ) 児童センター、小学校勤務を経て、2016年1月から青年海外協力隊としてブータンへ派遣。小学校で図工・美術の指導を行っている。関市出身。

「ふるさとへの便り」一覧