2019ぎふ参院選
野党共闘、再び不発 準備不足で支持広がらず

2019年07月22日 04:00

 野党は2016年の前回参院選に続いて候補者を一本化し、自民現職に挑んだが、打ち破ることはできなかった。陣営幹部は「野党の共闘体制は前進した」と口をそろえるが、政治経験のなかった新人梅村慎一さんの浸透には時間が足りず、知名度不足を解消できなかった。県内の組織が弱い立憲民主、党勢が低迷する国民民主への支持の広がりも限定的で、今後は各党の支持基盤の強化が迫られる。

 「野党統一候補として戦えたことは県民や市民に評価された」。選対本部長を務めた立民県連合の山下八洲夫代表は悔しさをにじませながらも、野党連携の成果を強調した。

 共闘を巡っては、立民県連合、国民県連、支持母体の連合岐阜が昨年12月に梅村さんを統一候補にすることを決定。5月末に共産が独自候補の擁立を取り下げた。政策の違う政党の橋渡し役を担う市民団体「ピースハートぎふ」が梅村さんと基本政策に合意し、前回と同じ布陣にこぎ着けた。

 立民県連合と国民県連の間で候補者が一本化されたのは他の1人区と比べて早かったが、公示までは7カ月を切り、準備不足は否めなかった。両党の地方議員は県内全域にはおらず、拠点も乏しいために十分な組織戦を展開できなかった。国民県連の伊藤正博代表は「(両党が一本化した直後から)連携して知名度を上げる活動をもっとすべきだった」と認める。

 県内は自民が衆参選挙区を独占する。自民との対決に共闘が必要という認識は野党で一致しているが、共産県委員会の松岡清委員長は「細かい政策を擦り合わせ切れなかった」と事前協議の必要性を訴える。

 次期衆院選は、五つの小選挙区で野党候補者の調整が必要で、改選1人区の参院選に比べ協議が難航するのは必至だ。現時点で候補者が決まっているのは立民が擁立する岐阜3、4区のみ。共闘を見据え、1、2区は国民、5区は立民が選定を進めるが、擁立の見通しは立っていない。陣営幹部は「衆院選は地域の事情がより反映されるので、野党共闘が機能するのか不安」と危機感をにじませた。