ふるさとへの便り

野球の国代表を指導

2018年09月20日 13:06

ナショナルチームの選手たちと=アルゼンチン、ナショナルスタジアム

 「Hola(オラ)! Todo bien?(=アルゼンチン特有の挨拶で、やあ、みんな順調ですか?)」。私はJICA(国際協力機構)のシニア海外ボランティアで、野球のアルゼンチン・ナショナルチームのコーチとして代表選手を指導しています。

 アルゼンチンは日本からは地球の反対側、時差も12時間で昼と夜が真逆です。中東やヨーロッパ、米国などを経由して約30~32時間と、最も遠い国の一つです。マラドーナやメッシをはじめサッカーで有名ですが、野球もWBSC(世界野球ソフトボール連盟)による最新のランキングで世界第20位と、決して低くはない実力を持っています。

 現在、コーチをしているナショナルチームには国内のトップリーグはもちろんのこと、アメリカのマイナーリーグ(3A)やヨーロッパ各国のプロ野球リーグなどで複数年にわたり実績を残してきた選手も数多く存在。これまでも米国やキューバなどから元代表選手だったコーチなどが指導に当たり、フィジカル面においても優れた選手が多くいます。

 しかしながら、まだまだチームとしてのディシプリン(戦術的規律)は曖昧で、粗削りな部分も否めず、日本や米国、メキシコ、キューバなど強豪国との実力差は歴然です。目立ったミスはないのですが「事前の準備」や「次のプレーを予測」した緻密な野球という点ではまだまだです。

 そんな中、決して大味な野球ではなく、もっと正確な技術やスピード、そして反応を追求して取り組んでいます。今は「一三塁を制する者が世界を制す」というスローガンで、守備面でも攻撃面でも大胆かつ隙のない野球を徹底しています。

 今年4月に行われた南米選手権では決勝でブラジルを破って優勝し、東京オリンピック出場への夢をつなげました。任期は残り1年余りとなりましたが、来年7月にペルーで開催されるパン・アメリカン大会に向けて、選手やスタッフ全員と共に「不可能を可能にする闘い」にまい進していきます。

20180920131202-f9baa017.jpg齊藤康博(さいとう・やすひろ)さん 通信会社の岐阜支店勤務を経て、2017年9月より野球のアルゼンチン・ナショナルチームのコーチとして赴任。独自の野球理論を推進中。岐阜市出身。

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