ふるさとへの便り

算数学習方法を提案

2020年03月27日 08:52

プロジェクターを使って、掛け算の練習をしている様子=セネガル

プロジェクターを使って、掛け算の練習をしている様子=セネガル

 「Yonga Jam!(ヨンガージャム)」。このあいさつは、私が今住んでいるセネガルのジョフィオールで使われているセレール語で「こんにちは」という意味です。セネガルの公用語はフランス語。その他ウォロフ語などたくさんの現地語が使われています。

 人口の15%を占めるセレール族と呼ばれる人たちは温厚な人が多く、学校の子どもたちもどこか控えめな子が多い気がします。いつも温かく迎えてくれる第二の家族のような存在もでき、当たり前にそこにいて良いという居心地の良さを感じています。

 私の配属先は、ジョフィオール県視学官事務所です。要請内容は、児童の算数における課題、問題点の把握。その問題解決に向けた学習方法を教員と共に考え、実践することでした。そこで私は、他の国際機関の支援で配布されたプロジェクターやタブレットを使った授業の提案をしています。

 例えば、算数の問題の拡大や計算練習などに活用しています。児童分の教科書がない環境の中、教師は算数の問題などをいつも黒板に書き込んでいます。そこでイラストと問題を同時にプロジェクターで提示することで、フランス語が苦手な子でも問題を理解しやすくなります。そのため、個人で考える時間へスムーズに移ることができます。また、計算練習のプレゼンなど授業のちょっとした時間を使って復習できる方法も教師に提案しています。

 算数以外にも、体育の走り幅跳びの動画や音楽では歌っている様子を撮影し、後日振り返る時間を持ちました。映像で見ると細かいところまで確認でき、子どもたちのモチベーションアップにもつながっていると感じています。

 正直なところ、自分がいなくても進んでいく授業にどう介入していくのか悩むこともありました。でも今は、指導法を教員と共に考え、児童の「分かった」という顔を見ることを楽しみに活動することができています。現地の先生たちが求めていることを探り、そこで自分ができることは何か考え、それを形にする―。セネガルに来て1年が過ぎ、本当にたくさんのことを学びました。残りの期間もチャレンジの気持ちを忘れず、任地の人たちに恩返しをしていきたいです。

 西原悠貴にしはら・ゆうき)さん 岐阜県の小学校で講師を1年間務めた後、パキスタンの日本人学校に2年間勤務。2019年1月からJICA海外協力隊としてセネガルへ派遣。小学校教育で算数の教材の提案や情報通信技術(ICT)を活用した授業の支援を行っている。岐阜市出身。28歳。

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