ふるさとへの便り

日越友好の懸け橋に

2018年05月17日 09:58

大学で会話の授業を行っている様子=ベトナム・ハノイ

 「Xin Chào!(シンチャオ=こんにちは)」。私は青年海外協力隊でベトナムに派遣されています。ベトナムは現在、観光、ビジネスともに世界中から注目されている国。その首都ハノイで日本語教育隊員として活動しています。

 私のベトナムの印象は、古き良き時代の日本です。私は昭和すら知らない平成生まれで、「古き良き時代」は想像の世界でしかありませんが、今、そんな時代に生きているような気がします。まず、基本的に皆が世話好きです。ベトナムでは「まだ結婚しないのか」「どこに行くんだ」「ご飯は食べたのか」はあいさつです。「ご飯はまだ」と言うと、よく食べ物をくれます。近所の薬屋に行けば、「もっと暖かい格好をしなさい。うがいをしなさい」と説教されます。

 また、買い物も道端や市場が主です。私はいつも近所の道端にいるおばさんから果物を買います。「今日はどれが一番おいしい?」と聞いて、勧められたものを買っているのですが、そのおばさんから買った果物に外れはありません。いつも本当にその日のおいしいものを選んで売ってくれます。互いに助け合い、世話を焼き合いながら皆が生活しているベトナムの社会に、どこか温かさと、私の知らない古き良き時代の懐かしさを感じています。

 さて、私は外国語大学の日本言語文化学部の教師として、日々教壇に立っています。学生たちは素朴で、勉強熱心です。しかし、まだまだ詰め込みの暗記学習が学生の中に根付いているという問題もあります。本来外国語は、使えるようになることが目標です。しかし、意識が試験に向きがちで、日本語を使う力がなかなか伸びない学生も少なくありません。

 ベトナムと日本の関係が最良である現在、学生たちには両国の懸け橋になってもらいたいと思っています。そのために試行錯誤しながら、残りの活動を行っていくつもりです。私の活動が、わずかでも今後の日越の懸け橋となる彼らの力となり、友好の一助となればと思います。

20180517101901-73b46042.jpg倉知礼花(くらち・あやか)さん 大学卒業後、2017年7月から青年海外協力隊としてベトナムへ派遣。ハノイにある外国語大学の学生に対し、日本語の授業を行っている。多治見市出身。

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