ふるさとへの便り

学びの場提供が使命

2020年01月17日 09:21

中学生を相手に物理の圧力の授業を行っている様子=タンザニア

中学生を相手に物理の圧力の授業を行っている様子=タンザニア

 「Habari za leo?(=今日の調子はどうですか?)」。皆さん、いかがお過ごしですか。日本からタンザニアのモシに来て早いもので1年4カ月が過ぎようとしています。私はここで公立学校の中学1年生を対象に物理と数学を教えています。あと4カ月でここでの活動も終わります。私はモシに来て本当に良かったと思っています。快晴の日はキリマンジャロ山を一望できる場所、そして人々の優しさや温かさを感じられた場所でした。

 ここで暮らしていく中で、人と人のつながりの強さや大切さに私は気付かされました。人々の多くは決して裕福ではありません。1日千円も稼げていない人がほとんどです。しかし、人々は日々を楽しく笑顔で過ごそうとしています。困っていたら互いに助け合うことが日常です。買い物に行っても、値段が決まっていないので、価格を相談しながら決めていくことになります。以前に買った時と、値段が違うこともあります。この仕方に、最初は戸惑いました。しかし、顔なじみになってくると、その日相手の売り上げが少ないようだと感じたときは、少し多めに出してあげようかなとか、今日は自分がお金を持っていないから安くしてもらおうかなという具合に、物の売り買いでさえ人と人の関わりの中で決まっていくのです。「持ちつ持たれつ」という言葉が日本にありますが、まさにその言葉がしっくりとくるように感じます。ここに住む人々に、自分の人生も、相手の人生も同じように大切にしようという意識を感じることができます。

 私は活動を終え日本に帰国したら、貧困家庭の子どもたちに学習支援とその環境を提供したいと考えるようになりました。貧困は、地域のどこにでもある問題です。家庭の事情で学習したくてもできない子どもたちは多くいます。また将来、Webを用いた学習環境を提供することを通して、日本のみならずタンザニアにも恩返しできたらいいなと考えています。それは世界の至る所にある教員不足などの問題を解決できる力を持つと考えるからです。また、学習機会を提供することは、私たちが子どもたちに与える使命でもあると考えているからです。

 もし興味があれば、貧困に関わる学習支援活動を一緒にしませんか? では皆さん、「Tutaonana!(=また会いましょう!)」

 小出健司(こいで・けんじ)さん  県立学校教員を10年務め、2018年7月から青年海外協力隊としてタンザニアへ派遣。キリマンジャロモシの中等学校で物理を指導する。各務原市出身。

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