ふるさとへの便り

障がい者支援に奔走

2019年03月21日 10:53

リハビリテーションワークショップの様子=フィリピン

リハビリテーションワークショップの様子=フィリピン

 「Magandang araw!(マガンダン アラウ)Kumusta ka?(クムスタ カ)」(=タガログ語で、「こんにちは、お元気ですか」の意味)。フィリピンの第一言語はタガログ語ですが、4歳児から第二言語の英語学習が始まります。また、各地域の現地語も110以上あって、日々いろいろな言語が飛び交っています。

 私は青年海外協力隊として、セブ島より少し西の島、パナイ島のコンセプション町役場の福祉課で働いています。主な仕事内容は、行政支援へのアクセスが困難な障がい児者を対象に、バランガイ(最小の地方自治単位)へ出掛け、生計向上トレーニング、教育などのアクティビティーの提供や日々の生活状況が少しでも良くなるような支援具やリハビリの提案をすることです。

 活動後半の1年間は、 CBID(地域に根差したインクルーシブ開発)活動に特に力を入れました。具体的には、町の障がい者を対象に、障がい者の権利に関する研修、各バランガイのCBR(地域に根差したリハビリテーション)ワーカーを対象に、障がいに関する正しい知識を持つためのセミナーや、コミュニティーレベルでできるリハビリテーションの技術移転などです。

 また、他のJICA海外協力隊の協力を得て、町内全てのバランガイCBRワーカーを対象にしたリハビリテーションワークショップを行いました。参加者が60人を超え、大変緊張もしましたが、デモンストレーションや実体験などを通じ、参加者自身が身体のリラックスを感じたことで、「(バランガイへ帰っても)やってみたい!」という意欲を持ってもらえた活動でした。

 現在、各バランガイを訪問し、ワークショップのフォローアップ活動を行っています。CBRワーカーと一緒に障がい者へのリハビリテーションを行いながら、彼らがより実践に即したリハビリテーションを障がい者へ提供できるようになればと思っています。この活動は、バランガイの中心部にあるバランガイホール(村役場のような所)で行います。興味を持った行政の方や、地域の方も見に来られ、コミュニティーにおける障がい者理解の一助となっていると感じています。

 異文化の中での活動により日本の教育現場では得難い国際感覚を養うことができたと感じています。帰国後は、他国籍の生徒などを含めたマイノリティーの支援や、地域や行政の国際化推進の一助となれるよう尽力したいと思っています。

 長井奈月(ながい・なつき)さん 県内の特別支援学校での勤務を経て、2017年7月から青年海外協力隊としてフィリピンイロイロ州コンセプション町役場に配属。主に障がい児者の地域ベースでの自立支援、障がい者啓発活動、リハビリテーションの提供支援に携わっている。郡上市出身。

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