ふるさとへの便り

飛騨の木工技術を紹介

2020年07月03日 09:10

日本文化発信拠点での圧縮曲げ木技法の紹介展示=米国・ロサンゼルス(JAPAN HOUSE Los Angeles提供)

日本文化発信拠点での圧縮曲げ木技法の紹介展示=米国・ロサンゼルス(JAPAN HOUSE Los Angeles提供)

 米国・ロサンゼルスの日本文化発信拠点「ジャパン・ハウス・ロサンゼルス」では、1月から飛騨の木工文化と「匠(たくみ)の技」によるモノづくりを紹介する「HIDA―A Woodwork Tradition in the Making」展が飛騨産業の協力の下開催されています。
 皆さんご存じの通り、岐阜県は森林率が約81%(国内第2位)の「木の国・山の国」です。県内で生産される木材は、スギ、ヒノキが9割以上を占めており、展示ではそれらを使った圧縮「曲げ木」技法の工程が紹介されています。軟らかく家具作りには不向きなスギなどの木材に強度、加工性能、意匠性などを加えるサスティナブルな技術(環境へ配慮し木材の可能性を高めた技術)です。会場には、その技法から生まれた曲線美と世界的デザイナーがコラボレーションした家具が並べられ、木の芳香と共に視覚のみならず嗅覚も大いに刺激されます。
 私自身、実際の加工技術などを目にする機会がなく、訪れていた外国人の方々と共に、大変興味深く見学しました。座り心地の良さを体感して喜んだり熱心に質問したりする来場者の姿が多く見られました。

 残念ながら新型コロナウイルスの感染予防と拡大防止のため、現在は臨時休館中ですが、休館前の3月17日までの来場者は約2万7千人と、米国を中心に世界各国から訪れています。
 岐阜県には飛騨の匠の技のみならず、関の刃物、美濃和紙、陶磁器など先人たちが築いてきた技の歴史が今なお色濃く残っています。今後も日本政府観光局(JNTO)での観光プロモーションに加え、伝統的な技術や工芸品をサスティナブルへの意識が高い米国市場に発信し、岐阜県に興味を抱いてもらうきっかけにできればと考えています。

 岸中彩未さん 昨年4月から日本政府観光局ロサンゼルス事務所に勤務。米国市場での訪日観光プロモーションなどを担当。下呂市出身。

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