ふるさとへの便り
児童に算数、芸術指導
ナミビア

2018年05月24日 09:49

5年生の算数の授業を行っている様子=ナミビア・ウサコス

 「Mâtisa!(マティサ=こんにちは)」。私は青年海外協力隊としてアフリカのナミビアで活動しています。冒頭の言葉は、私の任地で話されているコエコエ語のあいさつで、英語の「How are you?」に当たります。

 ナミビアといえば、ナミブ砂漠やヒンバ族(全身に赤褐色の土を塗り、牧畜で暮らす民族)が有名です。「タレントのイモトアヤコさんがチーターと100メートル走をしたサバンナのある国」と言うと、聞いたことがある方もいるかもしれません。

 この国の興味深い特徴の一つが「多言語」です。約12の民族があり、言語がさまざまなので、同じ「ナミビア人」でも他の民族出身の人とは自分の母語で会話ができません。その場合、公用語である英語を使います。

 昔、いろいろな民族が住んでいたこの土地をドイツや南アフリカが人種差別的な政策をもって植民地化しました。それに対抗するため、原住民族が共に抵抗勢力をつくり、独立戦争を経て、国として独立したのはたった28年前。その時に英語が公用語とされ、学校の授業は英語で行われるようになりました。

 私はそのナミビアの中西部、ウサコスという小さな町の小学校にいます。主に5年生の算数、4~7年生の芸術を担当しています。子どもたちは元気で明るく、ノリがいいです。前述のような背景から、家庭ではコエコエ語やアフリカーンス語を話している生徒が、授業は英語で学ぶという難しさがありますが、算数では「分かる」と実感してほしい、基礎的な力を付けてほしいと思って授業をしています。問題が解けたときの笑顔や得意気な表情を見ると、ほっとします。図工では、JICAの予算で水彩絵の具を買っていただき、日本の絵画コンテストに応募する絵を描くことができました。

 自分の力不足を感じることも多々ありますが、今、日本の方にもナミビアの方にも支えられていることに感謝して、自分の知識が少しでも生徒のこれからに役立つよう、工夫を重ねていきたいです。

20180524095541-367fb867.jpg松原小夏(まつばら・こなつ)さん 県内の小中学校勤務を経て、2017年7月から青年海外協力隊としてナミビアに派遣。小学校で算数、芸術、情報、体育の指導を担当。多治見市出身。


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