ふるさとへの便り
障害者の学習を支援
フィリピン

2018年09月06日 09:54

土曜クラスの子どもたち=フィリピン

 「Maayon Hapon!(マアヨン ハポン)=現地語で『こんにちは』の意味」。私は青年海外協力隊員としてフィリピン、セブ島より少し西の島、パナイ島のコンセプション町役場で働いています。主な仕事内容は、行政支援へのアクセスが困難な障がい児者を対象に、バランガイ(最小の地方自治単位)へ出掛け、生計向上トレーニング、教育などのアクティビティーを提供したり、日々の生活状況が少しでも良くなるような支援具やリハビリの提案をしたりしています。

 フィリピンは3月から5月までは乾季で、めったに雨が降らず、体感気温が39度という日が続いていました。6月から急に気候が変わり、毎日スコールのような雨が続き、蒸し蒸しした熱帯らしい暮らしをしています。また、ここフィリピンにも日本の水害や40度を超える暑さのニュースがテレビで放映されており、私だけでなく、ホームステイ先の人、職場の人たちも大丈夫かどうか気にしているところです。

 私の活動の一つに「土曜日学級」があります。日本と比べ、フィリピンは特別支援学校・学級の整備が進んでおらず、スクールバスなどの交通手段もないため、障がいがある子どもたちのほとんどが学校へ通うことなく成人を迎えています。そのような子どもたちを対象に、毎週土曜日に役場の会議室を借りて、文字を書くこと、数を数えることなどを教えたり、ゲームや体操など、身体の使い方を覚えられるような活動を提供したりしています。教材、教具だけでなく、机、鉛筆、クレヨン、紙、はさみなど、学校にあって当たり前の物が何もありません。学習環境としては不自由・不十分な中、工夫したり、リサイクルしたりして使える物はないか、常にアンテナを立て、子どもたちが楽しめる教材探しをしながら日々生活しています。

 土曜クラスには、5歳から33歳までのさまざまな障がい種の人がいるので、今までの学校職場経験にはない工夫と努力が常に必要です。残りの活動で、同僚とアイデアを出し合い、少しでも個々のニーズに合った教育を提供していきたいと思っています。

20180906100745-b07aea07.jpg長井奈月(ながい・なつき)さん 県内の特別支援学校での勤務を経て、2017年7月から青年海外協力隊としてフィリピンイロイロ州コンセプション町役場に配属。主に障がい児者の地域ベースでの自立支援、障がい者啓発活動、リハビリテーションの提供支援に携わっている。郡上市出身。

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