ふるさとへの便り
日本語教師サポート
ペルー

2018年12月06日 10:58

現地の日本語教師向けスキルアップ講座の様子=ペルー・リマ

 「¡Hola!(オラ=スペイン語で、こんにちは)」。私はペルーの首都リマでシニア海外ボランティアとして日本語教師をしています。ペルーはクスコ、マチュピチュ、ナスカの地上絵などの歴史遺産で有名ですが、アウトドア派にも魅力的な国です。標高5千メートルにあるレインボーマウンテンや4600メートルの紺碧(こんぺき)の湖へのトレッキングは、富士山より高い所を歩きます。こんな国で生活して1年がたちました。

 私はペルー日系人協会の日本語普及部で活動しています。ペルーに日系人は約10万人おり、ブラジル、アメリカに次いで3番目の人数規模です。移住の歴史も古く、来年は日本人移住120周年を迎えます。協会には文化教室、高齢者施設、移住史料館、県人会事務局、日本食レストランなどがあり、憩いの場であるとともに、日系社会の中心的存在になっています。日系の人たちは日系人であることに誇りを持ち、日本文化を大切にしています。

 日系の子どもたちの多くはリマに5校ある日系校で学習しています。子どもたちは日本語を学ぶ意欲や興味はあるものの、家庭では日本語を話すことが少なく、日本語能力はあまり高くありません。日本語を上手に話すのは親の仕事の関係で日本で生活した経験がある一部の子どもたちだけです。日系校には非日系のペルー人も多く在籍しており、日系人と一緒に日本語や日本文化を学んでいます。教師の多くは日系人で、スペイン語・日本語の両言語を話せる特長を生かして、工夫しながら指導しています。

 私の活動は、主に日本語の教師をサポートすることです。教師たちのさらなるスキルアップのために講座を開いたり、定期的に学校を訪問して教師と一緒に教室で授業をしたりしています。また、子どもたちには紙芝居などを通して、日本語への興味をさらに高め、言葉が分かる楽しさを伝えています。そして、両言語を話せることの素晴らしさを実感してほしいと願っています。

 今後は、教師を志す人を対象に養成講座を開設し、日本語教育のさらなる充実に努めていきたいと思っています。

20181206105958-6e37e581.jpg 西岡裕知(にしおか・ゆうじ)さん 学校教員を退職後、民間の日本語学校に勤務。2018年1月からシニア海外ボランティアとしてペルーに派遣。現地の日本語教師をサポート。関市出身。64歳。

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