ふるさとへの便り
ラジオ体操を広める
モンゴル

2019年01月10日 11:37

ラジオ体操講習会の様子=モンゴル

「Сайн байна уу?(サンバイノー=モンゴル語で、こんにちは)」。

 1月中旬のモンゴルは、寒さが厳しい冬の中でも特に寒く、モンゴルの言い伝えでは「3歳牛の角が凍る」と表現される時期。気温は氷点下30~40度まで下がります。この気候があと半月ほど続いた後、ようやく真冬の寒さが緩み始め、少しずつ春へと移っていきます。

 さて、住民の健康増進や生活習慣病予防のために青年海外協力隊として活動中の私ですが、気になるのはモンゴル人の肥満の多さ。働き盛り世代に身体計測をしたところ、日本で肥満とされる体格指数(BMI)25・0以上の人が約7割(日本では3割程度)もいました。こうして数値で示されるとやはり驚きです。

 モンゴル特有の肥満の要因として前回は食事に触れましたが、運動不足も一因です。モンゴルには「人が寄った時、立っているのは良くない。座るべき」という慣習があるそうで、モンゴル人は空いている席があるとすぐに座ります。立っている人には自分の椅子を半分譲ってでも座るよう促します。興味深い慣習ですが、座位の機会の多さは活動量の減少につながっていると感じます。またモンゴルの冬の寒さの中では、ウオーキングなど屋外での運動は困難です。

 そのため、家でもできる健康体操の一つとしてラジオ体操を知ってもらおうと、住民を対象に講習会を行いました。日本スポーツ振興センターが全国ラジオ体操連盟と協力して、スポーツ・フォー・トゥモロープログラムの一環で実施したもので、想定より多くの住民の参加がありました。初めてのラジオ体操は決して簡単ではなかったと思いますが、参加者は指導員の動きに倣い熱心に取り組んでいました。

 講習会の後、「ラジオ体操を教えてほしい」「ラジオ体操を家でも続けている」など、ラジオ体操に関心を持ったうれしい声を聞きました。体操は続けることが大切です。活動期間は残りわずかですが、住民の健康増進のため、できることに取り組んでいきたいと思います。

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 杉原愛(すぎはら・あい)さん 市町村保健師を経て、2017年3月から青年海外協力隊としてモンゴルへ派遣。配属先スタッフと共同で住民に対する健康教育を実施。岐阜市出身。

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