ふるさとへの便り
起業ママ、無限の活力
タンザニア

2019年01月17日 09:48

魚を仕入れて市場で販売している様子=タンザニア

 タンザニアのへき地ドドマ州コンドア県ムネニア郡に青年海外協力隊として赴任してもうすぐ2年。私は大好きなアフリカで、ラストスパートをかけています。

 私がサポートしている絞り染めグループのリーダーのママは2年前までは現金収入はほぼゼロでした。しかし月に1万シル(約500円)の給料をもらえるようになってからそのお金を貯金し、グループから16万シル(約8千円)の借金をして、魚の薫製ビジネスを始めるようになりました。内陸のムネニア村では魚は手に入らないため市場での売れ行きは好調で、他のメンバーも大変刺激を受けていました。そしてシングルマザーのメンバーたちがこれに続いて小学校の児童800人を対象におやつの販売を始めました。単価は100シル(約5円)ですが、1日に7千シル(約350円)の利益を出しています。ムネニア村のレストランの1食が約50円の物価ですから、毎日約350円の利益を出しているのはすごいことです。

 また現在この絞り染めグループは、ムネニア村では初の試みであるグループで畑を借りる申請を県庁にしています。この約2年間の絞り染めビジネスの売上金を元手に、土地を借りてヒマワリを育てて、ひまわり油を販売しようという計画です。

 今まで現金収入がほぼゼロだった村人がグループを発足させ、布の絞り染めビジネスを始め、今度は個々で起業し、さらにグループとして収入が安定するひまわり油ビジネスを開始しようしている―。バイタリティーにあふれたママたちを私は尊敬しています。そしてそんな自分の想像を超えていく変化が国際協力の面白いところだと思います。

 しかし決して順調なことばかりではなく、いまだに文化の違いにイライラしてしまったり、答えのない形のないものに向かっていくことに何度も不安で押しつぶされそうになったりします。そんなときいつも私が心掛けていることは、村人の声を第一に一緒に汗をかくことです。それが「持続可能な国際協力」につながるのだと私は信じています。

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 所里帆(ところ・りほ)さん イベント制作会社で修行を積み、2017年3月末から青年海外協力隊としてタンザニアに派遣。主に村の母親たちの活動のサポートをしている。岐阜市出身。


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