ふるさとへの便り
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タイ

2019年03月28日 09:05

バンコク市街の様子=タイ

バンコク市街の様子=タイ

 タイにあるバンコック駐在員事務所に赴任し、はや5年となりました。駐在員の主な業務はタイのほか、周辺ASEAN(東南アジア諸国連合)地域の進出企業のサポートや、同地域の経済・金融動向に関する情報提供です。また、タイ人の岐阜県への訪日需要増加を目的としたPRのサポートや、お客さまのタイ国内での販路拡大の支援も行ってきました。

 振り返ると、OKB大垣共立銀行がバンコック駐在員事務所を設立した2011年は東日本大震災が発生し、タイでは洪水により多くの日系企業の工場が浸水被害に見舞われた年でした。タイにおいては被災後、復興需要などによって経済がV字回復。国民の所得も次第に上がって中間層が拡大しました。そのため最近は、これまでタイ進出企業の大半を占めていた製造業よりも、タイ国内の内需に目を向けたサービス業の進出が目立つようになりました。

 さらにタイには在留登録者数7万人を大きく超える15万人の日本人が住んでいるといわれており、日本の地方都市と同規模の日本人社会があります。その在タイ日本人も年間数万人規模で入れ替わることなどから、タイ社会の変化のスピードは著しく速く、日本では思い付かないようなビジネスチャンスがあります。

 このようにタイの情勢が移り変わっていく一方で、駐在員としてできることは極めて限られています。お客さまの幅広い相談ニーズに応えられず歯がゆい思いをしたことがあります。また、現地の市場やニーズについて情報収集を進める中で新たなビジネスアイデアを思い浮かべても、実現できずチャンスを逃してしまったこともありました。

 そんな中、OKBはバンコック駐在員事務所を発展的に廃止し、タイの日系社会の中で信頼が厚く幅広いネットワークを有するWiSEグループと協働することになりました。OKBとしてはWiSEグループに「OKBタイサポートデスク」を設置することで、これまで通りのサポート活動を継続しつつ、これからはWiSEグループの力を借りて、今まで応えられなかったお客さまの相談ニーズに対応し、新たなビジネススキームをお客さまと共に実現できるようになります。

 経済発展とともに求められるサービスも移り変わっていくタイにおいて、自身も変わっていくことで、日本のお客さまのタイビジネスに関わるサポートをさらに充実させ、日本、タイ両国のために引き続き頑張りたいと思います。(4月から県内版で掲載します)

 臼井英樹(うすい・ひでき)さん 1967年生まれ。90年に早稲田大学卒業、大垣共立銀行入行。同行ニューヨーク支店、市場金融部、香港駐在員事務所を経て2014年4月からバンコック駐在員事務所長。18年、「WiSE&OK」代表取締役就任。大垣市出身。


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