ふるさとへの便り
向上心で人生を開拓
コスタリカ

2019年05月24日 09:05

  • 毎年12月に行われるパレード
  • 溶接ワークショップで改善に取り組む様子=コスタリカ

 コスタリカでシニア海外協力隊員として活動し始めてはや1年、私は首都サンホセの市街地で暮らしています。大通りが一望できる場所もあり、特に毎年12月に行われるパレードは必見。周辺の地域も名所が随所にあり、日帰り観光も楽しめます。年間を通して寒い季節がなく、過ごしやすい自然環境は、この上なくうれしい限りです。

 私は、日本で長年にわたり溶接継ぎ手などの非破壊検査に携わりました。この職務が長続きした要因は何よりも向上心があったため。衰えもしないのに規制で定年、嘱託(再雇用)へ急かされるのを敬遠し、モチベーション高まる進路を追求、職務経験などで得た知識を基にJICA海外協力隊でさらなる向上を目指しています。

 活動の拠点は、サンホセ郊外にある国立職業訓練センター(ⅠNA)の金属機械科。溶接部門を担当し、改善などに取り組みます。例えば溶接設計の改善案も出します。ⅠNAは支所も広く分布します。プンタレナスの訪問時には、溶接ワークショップの設備維持の改善、アラフェラの技術開発センターの訪問では、実習方法の改善などを要望。現在は、非破壊検査の教材資料を考案し悔いの残らぬよう数々の文書を作成しています。

 日本には、海津市に私の持ち家がありますが、19世紀以前は幾多の洪水に悩む地域でした。政府はオランダからヨハネス・デ・レーケを招き南濃町での砂防建設や木曽三川分流工事を手掛けました。海津市民はヨハネス・デ・レーケの恩恵を受けています。彼は有能な土木技師でした。異なる言語の壁を超え、優れた技術にものを言わせて貢献した人で、私の理想とする技術者です。今回の活動で彼に倣い人生を開拓します。紙面の都合で抽象的論述にとどめましたが、関心をお持ちの方に、私の投稿文が掲載された日本溶接協会機関誌RUMPES最新号を紹介します。具体的な解説も加えています。インターネットはhttp://www-it.jwes.or.jp/rumpes/rumpes033-02.pdfよりご覧ください。

 塩坂准一(しおさか・じゅんいち)さん 派遣前は溶接などの非破壊検査に従事。2018年3月からシニア海外協力隊員としてコスタリカへ派遣。溶接部門を担当。海津市出身。62歳。


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