ふるさとへの便り
赤かぶ漬け、高山PR
フランス

2019年07月05日 09:04

漬物の試食販売などを行っている様子=フランス・パリ、京子食品

漬物の試食販売などを行っている様子=フランス・パリ、京子食品

 日仏交流160周年を記念し、フランス全土で開催された大規模な日本文化イベント「ジャポニスム2018」は、総動員数300万人とパリ市の人口を上回る数を記録し大盛況の中、フランス国内外の人々を魅了しました。伝統芸能からデジタルアートに至るまで多岐にわたり、日本ファンの裾野を広げたに違いありません。

 このイベントが大成功に終わったことより、フランス人が日本独自の文化に高い関心を寄せていることが分かります。JNTO(日本政府観光局)によると、昨年の訪日外国人客数は3100万人を超え、うちフランス人訪日客数は30万人を突破し、訪日旅行はフランス人の間でも空前のブームとなっています。

 フランス人観光客が、日本でしたいことの一つが「日本食を食べること」。訪日旅行から帰国した人の中には、日本食の味が忘れられず、パリで和食店や日本食材店に通う人もおり、日本食街のラーメン屋に長蛇の列ができている光景が見られます。

 パリで最も古い日本食材店の「京子食品」には、エノキタケやミョウガといった生鮮食品から、和食に欠かせないしょうゆなどの調味料、カップ麺や菓子まで、バラエティー豊かな日本の商品がずらりと並んでいます。在仏日本人にも故郷の味を届けたいとの思いから、地方の商品も幅広く扱っており、その中には高山の漬物もあります。昨年と今年、店内で漬物の試食販売と高山市の観光プロモーションを行ったところ、フランス人のお客さまからさまざまな意見を頂きました。

 目を引く赤かぶ漬けは「色が鮮やかで気になるので、試食してみたい」という意見もありました。ただし、一般的に辛い物が苦手な方が多いので、唐辛子が使われていないものを好まれる方が多く、少し甘みがあるものは、国籍問わず人気がありました。フランスにない食材は、説明をするのも一苦労ですが、実際に店頭に立って話すことで、じかに感想を得られました。お客さまの中には、高山に既に訪れたことがあるフランス人もおり、高山祭の「屋台」が書かれた漬物のパッケージや観光パンフレットを見て、「高山に行ったことがあるけれど、高山の物がパリで買えるんだね!」と驚かれることもありました。「今度は家族と一緒にもう一度高山に行きたいと思っているよ」という言葉も頂きました。

 この先日本への旅行人気も高まり、漬物を体験して帰国するフランス人も増えることが予想されます。訪れたことのある地方の「故郷」の味が、遠いフランスでも買えることをPRできる強さがパリにはあります。今後も岐阜県出身であることをうまくアピールしながら、広く岐阜県や高山市のPRに努めていきます。

 浮田さくら(うきた・さくら)さん 高山市役所から、2017年1月より日本政府観光局(JNTO)本部、同年3月よりパリ事務所に派遣。フランス市場における訪日観光プロモーションを担当。高山市出身。


過去の記事