ふるさとへの便り
キノコ栽培、普及に力
ペルー

2019年08月09日 09:27

栽培実験場でのキノコ栽培の様子=ペルー

栽培実験場でのキノコ栽培の様子=ペルー

 「Buenos dias(=スペイン語で、こんにちは)」。私はペルーで青年海外協力隊として活動しています。皆さん、ペルーという国を聞いたことがありますか? 日本ではよくテレビや雑誌で紹介される「世界の中でも不思議な観光地」として知られているナスカの地上絵やマチュピチュ遺跡がある国です。よって、皆さんは砂漠のような乾燥した土地、アンデスの山々が連なっているようなイメージを持たれているかもしれません。しかし、それはペルー国土の4割を占める西側の地域のことで、残る東側6割はアマゾン川で形成されたジャングルに覆われているのです。

 私はこの6割を占めるジャングルの真っただ中にある「イキトス」という都市に派遣されています。人口約40万人で、ペルー国内では5番目に人口が多い都市です。都市の周りはジャングルとアマゾン川に覆われていることから「陸路では行けない世界最大の都市」として知られ、世界中からアマゾン探検を求めて観光客が集まります。気候は1年を通して、日中30度を超える亜熱帯気候で、現地の人は主にスペイン語で会話します。

 さて、私はアマゾン地域調査庁というアマゾンの生態研究機関に所属し、職員と協力してキノコ栽培の普及を目指しています。元々ジャングルではたくさんの種類のキノコが生えているものの、食べられる種類は少なく、収穫量が少ないことから、地元住民がキノコを食べることはほとんどありません。そのため、配属地域ではキノコの人工栽培は全く行われていない状態でした。

 現地の環境でキノコを人工的に生やすことができるのか不安がある中での活動となりましたが、現地で入手できる材料を工夫しながら試行錯誤してきた結果、現在では少量のヒラタケを生産することができるようになっています。収穫量を増加させること、住民にキノコ栽培の方法を広めていくことが今後の課題ですが、失敗しても挑戦し続けることを大事にして取り組みます。

 辻孝治(つじ・こうじ)さん 農業関係の団体職員を経て、2018年10月から青年海外協力隊としてペルーへ派遣。アマゾン地域調査庁で、キノコ栽培の普及活動を行う。高山市出身。


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