ふるさとへの便り
国際大会へ柔道指導
ブータン

2019年10月11日 09:08

遠征先での集合写真=ネパール

遠征先での集合写真=ネパール

 「クズザンポーラ(=ブータンの言語・ゾンカで、こんにちは)」。初めまして。私は青年海外協力隊員として、ブータンで柔道コーチをしています。皆さん、ブータンという国をご存知でしょうか。ヒマラヤ山脈の東の端に位置する小さな国です。私が住んでいる首都ティンプーで、標高は2300メートル。富士山5合目と同じ高さです。岐阜県の山でいうと、恵那山や錫杖岳の頂上よりも高い位置に住んでいることになります。
 さて、そんな高地での私の活動を紹介します。私はブータンオリンピック委員会傘下のブータン柔道協会に所属し、指導者としてブータン人に柔道を教えています。ブータン国内に柔道クラブは1チームのみで、選手は決して多くありません。そのため、日頃練習できる相手が限られてしまい、競技力向上を目指す点で一つの課題となっています。
 そこで、今年5月12~19日の8日間、練習相手を求め、ネパールへの遠征を行いました。初めて国外遠征に参加した選手にとっては、国際大会や国外のライバルを意識するいい機会になったと思います。また、国際大会を視野に入れている選手は、今回の遠征が自信につながったようです。普段限られたメンバーで練習を行っているブータンの選手にとって、有意義な活動となりました。
 そしてつい先日、ブータン柔道協会にとって大きな出来事がありました。世界大会への初出場です。8月25日から日本武道館で開催された2019世界柔道選手権東京大会に、3人のブータン人選手が出場しました。結果としては、勝ち上がることはできませんでした。しかし、世界のトップクラスの大会で十分に戦えることを示してくれました。
 12月には、ネパールで南アジア大会の開催が予定されています。この大会でブータン初となる金メダルを取るのが目標です。必ずや、南アジア柔道界を震撼(しんかん)させます。

 歌代勇祐(うたしろ・ゆうすけ)さん 大学卒業後、2018年10月から青年海外協力隊員としてブータンへ派遣。オリンピック委員会傘下のブータン柔道協会で、コーチとして柔道を指導。多治見市出身。23歳。


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