ふるさとへの便り
効果的な学習法実践
セネガル

2019年10月25日 09:55

夏休みに子どもたちを集めて、一緒に日本の歌を歌っている様子=セネガル

夏休みに子どもたちを集めて、一緒に日本の歌を歌っている様子=セネガル

 「Bonjour!(こんにちは!)」。私はセネガルで青年海外協力隊として活動しています。セネガルといえば、昨夏のサッカーのワールドカップロシア大会で日本と対戦し、お互い譲らず引き分けに終わった試合が印象に残っている方も多いのではないでしょうか。

 セネガルは、西アフリカに位置し、平均最高気温は27度ですが、内陸部の気温の方が沿岸部よりはるかに高く、40度に達する日もあります。乾期と雨期があり、雨期には自身の任地を含む南部地方は、年間雨量1500ミリに達する時もあります。95%がイスラム教徒のこの国。聖典「コーラン」には信徒間の平等が記されています。日々生活する中で、家族間・地域間で助け合って生きている様子を感じることができます。

 セネガルはかつてフランスの統治下にあり、現在でも公用語はフランス語です。しかし、それとは別にウォロフ語をはじめとする多くの現地語が話されています。私の任地ジョフィオールは、セレール族がたくさん住む町であり、セレール語が話されています。

 私の配属先は、ジョフィオール県視学官事務所です。要請内容は児童の算数学習における課題、問題点の把握。その問題解決に向けた教材を使った授業や効果的な学習方法を教員と共に考え、実践するという内容でした。

 初めて現地の授業を見学した時は、いろいろな衝撃を受けました。長机に3人詰めて座って授業を受ける様子。教科書がなく、消しゴムや定規は共有で使い合っていました。何より教員主体の受け身の授業。子どもたちが本当に学びに参加しているか、理解できているかが十分に測れていない現実を見ました。

 そんな状況の中、ミニ計算テストを通してどこにつまずきがあるのかを考えたり、自作の数字ブロックで繰り上がりや繰り下がりについて説明したりしました。大事なことは、セネガル人と一緒に考え進めることだと思っています。教員が本当に今求めているものや困っていることを探って、解決の方法を自身の経験から語ったり、実践したりすることを大切に活動しています。いつも親切に関わってくれるこの国の人々に恩返しをしていく気持ちを持ち続けたいです。

 西原悠貴(にしはら・ゆうき)さん 地元で講師を1年間、パキスタンの日本人学校で2年間勤めた後、今年1月から青年海外協力隊としてセネガルへ派遣。算数を中心に基礎学力の向上のために教材や指導方法の提案を現地の教員と協力しながら実施している。岐阜市出身。28歳。


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