ふるさとへの便り
算数指導力向上に力
グアテマラ

2020年01月24日 10:33

教員向けに算数の知識向上のためのワークショップを行っている様子=グアテマラ

教員向けに算数の知識向上のためのワークショップを行っている様子=グアテマラ

 「¡Feliz Año Nuevo!(=新年あけましておめでとうございます)」。私はJICA海外協力隊員として、中米グアテマラで今なおマヤ文明の文化が色濃く残る県の一つ、キチェ県のチニケ市で活動しています。チニケ市では先住民と呼ばれる人々と、先住民と白人系の混血や白人系の人々が共に暮らしています。割合としては半々くらいですが、市の中心部には白人系、混血の人々が多く暮らし、地方部に行くほどマヤ系先住民が多い印象です。ほとんどの人々が公用語のスペイン語を話しますが、先住民にはキチェ語を母語として活用している人も多いです。しかし、学校、仕事での使用言語がスペイン語であることもあり、最近は、特に中心部には、幼少期にキチェ語ではなく、スペイン語を母語として習得させたがる家庭が多く、キチェ語を話せない子どもたちが増えてきています。一方で、地方には小学校に入る前はキチェ語しか話せないという子どもたちも多くいます。

 さて、私は市内小学校の算数の学力向上を図る目的で活動しています。市内の小学校を巡回し、児童の学力レベル、教員の授業レベルを把握したところ、児童の学力向上を図るために、まずは教員自身の算数学力の強化を行う必要があると感じました。そのため、現在は教員向けに算数知識の向上を目的とした研修会を行うことに力を入れています。さらには、希望した教員向けに勤務時間外に算数塾も行っています。この活動を通して、教員の算数学力の強化を行うだけでなく、教員自身に教材研究の大切さを感じてほしいと思っています。

 最後に、グアテマラでの活動を始めて1年半がたちますが、やはり現地の人々の優しさ、温かさに何度も助けられてきたと実感しています。私1人では、ここまで活動することはできなかったと思います。残りの任期、そんな素敵なグアテマラの人々に少しでも恩返しできるような活動をしていけたらと思っています。

 伊藤汐里(いとう・しおり)さん 美濃加茂市出身。横浜市立小学校勤務を経て、現職教員特別参加制度を利用し、JICA海外協力隊員として2018年7月からグアテマラへ派遣。教育事務所で算数科の授業力向上のために指導。28歳。


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