ふるさとへの便り
飛騨高山の米、すしに
フランス

2020年01月31日 09:46

パリの人気すし店で使われている飛騨高山のコメ

パリの人気すし店で使われている飛騨高山のコメ

 昨年はラグビーワールドカップが日本で開催されましたが、私が駐在しているパリでも大いに盛り上がりました。次回開催国はフランスで、今年開催の東京五輪の次はパリ五輪と、大きなイベントが懸け橋のように両国をつないでいます。その影響もあってかフランスで日本に関する報道が増えており、近年では訪日旅行への関心も高くなっています。2019年のフランス人訪日客数は11月現在で前年より約10%増え、31万人を超えています(日本政府観光局統計より)。

 一体、日本の何がフランス人の心をつかんでいるのでしょうか。18年の観光庁の消費動向調査によると、フランス人回答者の99・2%が訪日旅行中の目的の一つを「日本食を食べること」としています。実際に、パリの日本食レストランは昼夜問わず行列ができており、和食への関心の高さを感じます。

 そんなグルメなフランス人の舌をうならせているのが、3年連続でミシュランの星を獲得しているパリの人気すし店「SushiB Paris」の料理長・花田雅芳氏です。フランスで「本物」のすしを広めようと毎日奮闘されていますが、飛騨高山の和仁農園のコメを採用いただいています。花田氏はパリで和仁農園のコメに出会いました。花田氏が使用する日本のものと比べて味が濃く、香りが強い欧州の魚との相性が良く、「今まで食べた中で、一番しっくりくる」ことに気が付き、採用を決めたとのことです。花田氏の評価ポイントは、うま味や甘味が秀でていること、粒の大きさやつや、食感が良いことでした。花田氏のおいしいすしを食べているうちに、コメの味の違いが分かるようになったフランス人もいるそうで、コメのおいしさがすしを引き立てていることが分かります。

 そんな素晴らしいすしを支えているコメの古里、地元飛騨高山を、「SushiB Paris」を訪れたお客さまに知ってもらい、よりおいしく感じていただこうと、同店で高山市の観光パンフレットやさるぼぼを配布し、観光PRをさせていただく機会を得ました。同店では飛騨牛の取り扱いもあり、お客さまからも注文が相次いでいるそうで、今後も一流のおいしい料理を通じて、より飛騨高山を知ってもらう機会が広がることが期待されます。

 花田氏は岐阜県にも足を運んで生産者に会いに行く計画をしているそうです。岐阜県の「本物」の産品が、パリで活躍する世界各国の料理人や、世界のグルメなお客さまに届くよう、これからもそれらをつなぐ懸け橋であり続けたいです。

 浮田さくら(うきた・さくら)さん 高山市役所から、2017年1月より日本政府観光局(JNTO)本部、同年3月からパリ事務所に派遣。フランス市場での訪日観光プロモーションを担当。高山市出身。


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