ふるさとへの便り
柔道選手育成で快挙
ブータン

2020年03月13日 10:44

南アジア大会柔道競技の表彰後に選手と共に=ネパール

南アジア大会柔道競技の表彰後に選手と共に=ネパール

 「クズザンポーラ(=ブータンの言語ゾンカで『こんにちは』)」。私は青年海外協力隊員として、ブータンで柔道コーチをしています。今回は活動先であるブータン柔道協会を紹介します。

 ブータンには2010年に初めて柔道が持ち込まれました。10年前に設立されたブータン柔道協会はまだまだ歴史が浅く、小さな組織です。ブータン国内には柔道という競技を知らない人もたくさんいます。そんな環境ではありますが、柔道に一生懸命取り組んでいる子どもたちがいます。

 昨年12月、隣国ネパールで南アジア大会が開催されました。南アジア地区で最も大きな大会であり、柔道に限らず、サッカーやテコンドー、アーチェリーなど、さまざまな競技の試合が行われます。この大会で結果を出すことが、南アジア地区の多くのスポーツ選手の目標でもあります。ブータン柔道協会でも、この大会で結果を出すことを目標に練習してきました。その結果、柔道競技に出場した選手4人中、3人が銅メダルを獲得しました。協会始まって以来の快挙です。南アジア大会という大きな舞台で、たったの10年間でブータンがここまでの結果を出したことは、南アジアの柔道界に衝撃をもたらしました。

 私自身の率直な感想としては、満足というわけではありません。もう一つ上へ行けた、という実感があり、悔しさが残る大会ではありました。とはいうものの、生徒が日々稽古を積み重ね、懸命に努力した結果です。満足はしませんが、胸を張っていい結果ではあります。そして何よりも大きな収穫は、大会に出た選手自身が、南アジアの舞台で十分に戦えることを実感できたことです。また一つ、次の段階へ進むことができました。次の目標は、南アジア大会での優勝です。これからもブータンの生徒と共に、精進していきます。

 歌代勇祐(うたしろ・ゆうすけ)さん 大学卒業後、2018年10月から青年海外協力隊員としてブータンへ派遣。オリンピック委員会傘下のブータン柔道協会で、コーチとして柔道を指導。多治見市出身。24歳。


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