ふるさとへの便り
非常時に技術発展認識
中国

2020年04月10日 09:58

検疫会場へ向かうバスの車内=中国・上海市

検疫会場へ向かうバスの車内=中国・上海市

 上海市政府は3月3日から同24日まで、市内での新型コロナウイルスの新規感染者がゼロだったことを受け、同24日午前0時に、重大突発公衆衛生事件に対する市の応急対応レベルを最高の一級対応(特に重大)から、二級対応(比較的重大)へと引き下げました。市内での感染に歯止めがかかってはいるものの、海外からの入境者に対する検疫体制を強化し、ウイルスを持ち込ませないための対策も講じています。

 私自身、一時帰国中の日本から中国に再渡航する際、空港から直接検疫会場へ向かい、PCR検査を受けました。結果は陰性だったため、現在は自宅で14日間の隔離経過観察を受けています。観察期間中は毎日体温を報告するなど厳重に健康を管理されるほか、外出も許されませんが、中国ではスマートフォンアプリによる食材・日用品のデリバリーサービスが充実しており、必要なものがほぼ1時間以内に自宅へ配送されることから、生活に不自由は感じません。

 また、上海市内のビルや駅などの施設に入場する際には、健康QRコードアプリ「随申码(スイシャンマー)」を利用する必要があります。これは市データベースに集まった公共管理機関のデータに基づき、個人の市滞在期間を判定し、入市14日以上経過した人のスマートフォンに緑色のQRコードを表示させるものです。これを読み込ませることで、新型コロナウイルスの感染者でないことを証明し、施設へ入場できます。

 このような非常事態を通じて宅配アプリや随申码などの利便性を実感し、中国のテクノロジーの発展度合いを認識させられるのは皮肉な話ですが、一日でも早くこの事態が収束し、以前のように日中間の積極的な交流の橋渡しができる日が来ることを願っています。

 市川直さん 昨年3月から県上海事務所長として赴任。主な業務は県内企業進出・販路開拓支援、観光PR、県人会開催など。瑞浪市出身。42歳。


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