ふるさとへの便り
民話テーマに英語教育
モンゴル

2020年05月22日 09:10

バトチメグさん(右から2人目)が授業を行っている様子=モンゴル

バトチメグさん(右から2人目)が授業を行っている様子=モンゴル

 湖はあっても、海を見たことがない人も多い内陸国モンゴル。当然、モンゴルの民話では、カメやカニではなく、馬やオオカミたちが活躍します。

 私は、ドルノゴビ県の小学校で、より楽しく分かりやすい授業を現地の先生と考えるボランティアをしています。赴任してすぐ私は民話の本を購入しました。自分の語学学習のため、そして当地で語り継がれてきた文化や環境を理解したかったからです。また、授業に取り入れたら面白いのではないかとも考えました。

 しかし、辞書を手に翻訳を始めると、「すってんころり」「どんぶらこ」などのオノマトペや口語が多く、全く理解できません。そこで、友人にお願いして身ぶり手ぶりや簡単な言葉で説明してもらいました。それは読み聞かせのようで、物語に登場する欲張りなオオカミや賢いハリネズミの喜怒哀楽が想像できるようになり、楽しかったです。

 ある時、地域ボランティアとして英語を教えるバトチメグさんと出会いました。英語だけでなく国際理解教育がしたいという彼女に、日本の民話「桃太郎」を使った授業を提案しました。まず私が紙芝居を見せながら、簡単な日本語、英語で身ぶり手ぶりを付けながらゆっくり読み聞かせます。子どもたちは分かる単語を拾い、想像しながら根気強く聞き続けます。次にモンゴル語で内容を問い掛けます。驚くほど子どもたちはよく理解していました。

 あいまいな部分はモンゴル語で説明を加えたり「きびだんご」の写真を見せたりしました。最後に物語を自分の言葉でノートに書かせると、子どもたちは言葉を選び、せりふを考えて楽しそうに書いていました。言語学習はもちろん、楽しんで異文化に触れる機会となったことをバトチメグさんと共に喜び合いました。

 佐藤恵理子さん 小学校教諭を経て昨年1月から青年海外協力隊員としてモンゴルへ派遣。教材研究や指導改善を行う。海津市出身。30歳。


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