ふるさとへの便り
障害児教育の質高める
インド

2020年06月19日 10:24

所属先での子どもとの学習の様子=インド

所属先での子どもとの学習の様子=インド

 「ワナッカム!(=現地タミル語で『こんにちは』)」。私はJICA海外協力隊としてインドに派遣され、現在は新型コロナウイルスの影響で日本に一時帰国しています。人口13億人、国土も日本の約9倍を誇るインドは、州が変われば国が変わるといわれるほど多彩な文化が存在します。

 私は南インドのチェンナイにある重複障害児・者の総合支援を目的とした国立機関に所属し、同機関で障害児教育を学ぶ大学生や教職員向けの講義など特別支援教育の質向上を目指した活動をしています。

 この施設には、私が所属する特別支援教育部門のほか、OT、PT、臨床心理士、ソーシャルワーカーなど多くの部門が存在し、それらの職を目指す大学生も日々現場のすぐそばで学んでいます。病院、特別支援学校、職業訓練校、義肢装具製作所、市役所の福祉課、教育大学、医療・福祉大学が集中しているイメージで、障害児・者のサポートの多くが1カ所で受けられます。日本では見られない施設なので、大変興味深い上、教育分野にとどまらず他の専門家によるサポートも知ることができ、多角的な見方で障害児と関わることができました。

 日本の教育・障害児支援のプレゼンテーションや教材制作を交えた提案により、教員、大学生、保護者に興味を持ってもらえました。これまで当たり前に行っていた障害児との関わり方や支援の定石、日本の障害児・者を巡るサポート体制について、改めて学びや気付きが多くありました。

 日本でもインドでも、根本にあるのは子どもと、保護者をはじめとする周りの人々の未来を少しでも明るいものにする手伝いをすることだと、子どもたちの笑顔を見ながら再確認し、彼らのためにできることを模索しているところです。

 西澤ひかりさん 県立特別支援学校勤務を経て昨年7月からインドへ派遣。重複障害者支援機関NIEPMDで活動。郡上市出身。34歳。


過去の記事