ふるさとへの便り
日本の授業方法伝える
モロッコ

2020年08月21日 09:49

教員養成校での授業風景=モロッコ

教員養成校での授業風景=モロッコ

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い私は現在、任地から一時帰国しています。モロッコの春は白い水仙、黄色の菜の花で始まり、アーモンドのピンクの花、真っ赤なポピー、樹木全体が黄色に染まるミモザなど街は色とりどりの春の色と香りに包まれていきます。教員養成校へ通う道の城壁の上には、たくさんのコウノトリがすみ、春になるとつがいで巣作りを始めます。今頃、親鳥はひなの世話に励んでいることでしょう。

 昨年、私は主に教員養成校で活動しました。他にも公立の小学校に併設されている特別支援学級で算数の指導もしました。ここでは、日本で使用しているブロックを使って計算指導をしました。数を量として捉えブロックを操作しながら答えを導く。それは現場の先生方にも受け入れられ広がっていきました。ブロックの有効性を確信し、教員養成校でも学生たちに紹介しました。中にはブロックの良さを知って使いたいと手作りする学生もいました。

 また教員養成校では私が日本の小学校で行っていた授業を紹介しました。それは課題を設定し、それぞれの児童が自分の考えを発表し、児童の話し合いの中で問題を解決し、答えを導き出していく授業方法です。私がその模擬授業を行い、学生たちは児童役になって学びました。学生は、先生から児童への一方通行の授業ではなく児童が参加し、考えを練り合う授業に興味を示し、自分たちも実践したいと話していました。

 私は、日本で行ってきた教育方法が受け入れられたことにうれしさと誇りを感じました。モロッコの学生も先生方も日本の教育に興味を持っています。これから日本の教育は、もっと進化し豊かになっていくことでしょう。その良さをモロッコの人たちとも共有できたらいいなと思います。

 小川まゆみさん 小学校教諭を経て一昨年にJICA海外協力隊員としてモロッコへ派遣、特別支援教育に携わる。多治見市出身、65歳。


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