ふるさとへの便り
妊婦や乳児ケアに全力
フィリピン

2020年09月11日 09:39

スタッフ向けの勉強会で母子へのケアと5S活動の関連について話している様子=フィリピン

スタッフ向けの勉強会で母子へのケアと5S活動の関連について話している様子=フィリピン

 こんにちは。私はJICA海外協力隊員としてフィリピンのレイテ島オルモック市で活動していました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月に緊急一時帰国が決定し、今は現地と連絡を取りながらできることを模索する日々です。

 観光地で有名なセブ島まで約4時間半。そこから船で揺られること約3時間。私は穏やかでにぎやかな海辺の町にある病院で、看護師・助産師として妊婦や産後のお母さん、赤ちゃんへのケアの質向上に取り組んでいました。活動で大切に考えていたのは、「持続性」です。必要な物を探すために緊急時の赤ちゃんへのケアが遅くなることに何度か出くわしてから、職場環境を整えることの必要性を感じ、今年に入ってから5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)に関する勉強会を実施しました。

 実施までの企画と準備の過程では職場のスタッフを巻き込むことに力を入れ、声を掛け、話し合い、当日は3人のスタッフが「教える側」に立って話してくれました。帰国後、そのスタッフの会員制交流サイト(SNS)で、「5Sの実践」という投稿があり、分娩(ぶんべん)室・新生児集中治療室周辺の環境を整えている様子を知り、うれしく思いました。ただ、1回でゴールの活動ではありません、ここからが難しい。それでも、私がいなくても、何か一つでも残り、役に立てていたら...という思いです。

 緊急の帰国で、あいさつも引き継ぎもできなかったこと、医療職でありながら、現地を離れたことに申し訳なさでいっぱいの私に「あなたはもう私たち家族(スタッフ)の大切な一員だよ」と言ってくれたスタッフがいました。いつか再会できる日に恥ずかしくないように、恩返しできるように、今できることを頑張ろうと思います。

 大嶋奈稔栄 高山市内での病院勤務を経て一昨年からフィリピンへ派遣。母子保健サービス向上に取り組む。各務原市出身。29歳。


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