ふるさとへの便り
患者のリハビリを支援
パプアニューギニア

2020年10月09日 09:22

活動前に地域医療スタッフと共に=パプアニューギニア

活動前に地域医療スタッフと共に=パプアニューギニア

 私は青年海外協力隊員としてパプアニューギニアで活動しました。われわれ協力隊員は、基本的には発展途上国と呼ばれる国々へ派遣されています。パプアニューギニアは太平洋戦争の激戦地であり、また、最後の楽園・ホットスポット・秘境の民族といったうたい文句で度々テレビに取り上げられる赤道の南側に位置する国です。日本から南へ約5千キロ離れた所にあり、直行便であれば7時間程度で行くことができます。

 800以上の部族からなり、公用語である英語の他に、英語と現地語が融合したピジン語やそれぞれの部族で異なる言語が使われています。私は語学が堪能ではないので、ボディーランゲージを駆使し、周りの方々に助けてもらいながら日々の生活を送りました。

 私は地方都市にある総合病院で理学療法士として活動しました。この州の人口は約13万人ですが、総合病院は州立病院一つのみで、医師は5人、理学療法士は1人だけでした。私の主な活動は現地の理学療法士と共に業務をし、入院・外来患者のリハビリ支援を行うことでした。日本では全く経験したことのない結核や小児まひ、ナイフのほかワニにかまれたことによる外傷の患者さんもいました。

 また日本であればすぐに手術を行い、歩行訓練をするような骨折の患者でも設備がないため手術ができないなど、日本では考えられないようなことが多くありました。しかし、家族や親戚、ガーディアン(保護者)と呼ばれる誰かが毎日通い詰め、身の回りの世話をする風景は、今の日本ではあまり見ることのできない姿であり、足りないものは多くあっても、私たちが失ってしまったかもしれないものを現地の人々は持っていると感じました。

(コロナ禍により任期を今年8月までに特別短縮)

 田中啓介さん 2019年7月からパプアニューギニアに派遣。職種は理学療法士。派遣前は病院に勤務。岐阜市出身。28歳。


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