ふるさとへの便り
養育意識の向上が重要
ガボン

2020年10月16日 09:43

ランチタイムの様子=ガボン

ランチタイムの様子=ガボン

 「ボンジュール!サバ?(=フランス語で『こんにちは!元気ですか?』)」。ガボンは赤道直下、アフリカ中部の海沿いに位置し、フランスの植民地であったため公用語はフランス語です。アフリカ屈指の石油大国であり、フランスとのつながりが非常に強く、多くのフランス人を見掛けました。そんな経済的に豊かなガボンの児童養護施設で私の活動は始まりました。

 赤ちゃんのミルクや子どもたちの食事は足りているのかと心配していましたが、物資の不足は感じられず、やせ細っている子どもは1人もいませんでした。ただ、赤ちゃんを含む子どもの人数に対して、職員の数が少なすぎることが気になりました。赤ちゃんの部屋にはベビーベッドに入れられた生まれて数週間から2歳くらいの赤ちゃんがいるだけ。オムツは替わっておらず、ミルクもいつ飲んだのか分からない状態。施設の衛生状態は良くなく、部屋は物であふれ返り足の踏み場もなく、水回りやトイレは使用を避けたくなるような状態でした。

 経済的な支援ではなく、働く大人たちの意識と、養育や教育に対する基本的な意識を変えていく支援をする必要があるのだと気付きました。まずは信頼を獲得することが先決と考え、計画を立て始めたときに、新型コロナウイルスの影響で緊急帰国が決まりました。活動らしい活動も、現地の人や子どもたちとコミュニケーションもできておらず心残りが大きいのですが、ガボンに行って実際に生活したことで、改めて日本の豊かさや1人で活動を始めることの大変さ、コミュニケーションの重要性を実感しました。

 ガボンで過ごした日々を自分の財産として、どんな形であっても日本に、世界に生かしていくことができるよう努めていきたいです。

 中谷沙織さん 保育士などを経て昨年1月に青年海外協力隊員としてガボンに派遣。児童養護施設で生活習慣指導を模索。可児市出身。


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