頑張ってます岐阜県人
山本 索さん
日本大芸術学部非常勤講師

2020年01月30日 09:19

FMラジオ局に勤務していた頃の経験を学生に伝える山本索さん=東京都練馬区、日本大芸術学部

FMラジオ局に勤務していた頃の経験を学生に伝える山本索さん=東京都練馬区、日本大芸術学部

被災体験教壇で語る

 「今、目の前にいる人をおもんぱかること。ラジオにはそれができる」。日本大芸術学部(東京都)で学生たちに、ラジオ番組の企画構成について教える。「原点は阪神淡路大震災。被災地での体験を次の世代に伝えたい」と語る。

 神戸市のFMラジオ放送局に編成制作として所属した1995年、被災した。買ったばかりの自宅マンションは一部損壊、やっとの思いではい出た街は異臭が漂い、燃えていた。局に報道部はなく、他局の情報を聞き書きして現状を伝えるほかなかったが、リスナーから避難所の状況や炊き出しなどの情報がファクスで集まるように。「リスナー一人一人が記者になった。困っている人が必要な情報を届けていこうと、伝言板に徹した」と振り返る。

 崩れた街を共に築き直そうと、放送を通じて住民に寄り添い、「やり切った」との思いから勤続10年で退社。現在は徳川美術館(名古屋市東区)に勤務する傍ら、非常勤講師として教壇に立つ。「誰か一人のために何ができるか、伝えたいことは何かを、考えるきっかけになれば」。兵庫県出身、可児市在住。54歳。


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