消化器内科医 加藤則廣

 口腔(こうくう)や咽頭、消化管、皮膚には、カンジダと呼ばれる真菌が常在しています。真菌は一般的にはカビと呼ばれますが、健康な状況では通常の免疫力によって増殖が抑えられています。しかし何らかの要因によって免疫力が低下すると、増殖して病気を発症します。

 こうした状況は日和見感染と呼ばれます。今回は、口腔内に常在しているカンジダが食道壁で増殖する、食道カンジダ症についてお話しします。

 食道カンジダ症の診断は、内視鏡検査で行います。食道壁に特徴的な白色隆起が観察されますが、この白色隆起はカンジダの集合単位でコロニーと呼ばれ、一部を採取して真菌検査で診断が確定します。また自覚症状は、カンジダコロニーが少ないとほとんどありませんが、増加すると咽頭痛、嚥下(えんげ)障害、嘔吐(おうと)、胸焼けなどが起き、時に出血を来します。(続きを読む...)