教えてホームドクター
たかが日焼け、されど日焼け 
紫外線で皮膚がんの恐れ 肌への影響で、日焼け止め使い分け

2019年06月17日 08:22

岐阜大学皮膚科医 藤井麻美氏

 初めまして。今回から本コーナーを担当する岐阜大学皮膚科の藤井です。初回では紫外線と皮膚についてお話しします。

 太陽光に含まれる紫外線の影響で、顔などにほくろやシミ、しわができ、ツヤがなくなっていきます。このような美容的な症状について「光老化」と呼んでいますが、もっと怖いのが皮膚がんです。

 紫外線に当たり続けると、皮膚の細胞内ではDNAがダメージを受け、皮膚がんになるリスクが高まります。そうなれば、たかが日焼けなどと侮れません。紫外線対策は女性だけでなく、男性も必要です。梅雨時で雨や曇りが多い6月ですが、実は紫外線量は最も多い7月、8月に次いで3番目に多く、油断できない時期なのです。

 それでは具体的な対策を紹介します。最も簡単なのは屋外への外出を控えること。特に午前10時から午後2時までは紫外線量が多いため、この時間帯を避けたり、紫外線量が半減する日陰に入ったりすることも大切です。帽子や長袖の服の着用も大変有効です。つばの大きさによっても変わりますが、帽子をかぶることで約60%の紫外線が遮断できます。

 なんと言っても重要なのが、日焼け止めを上手に使うことです。地球上に届く紫外線にはUVAとUVBの2種類があり、それぞれに対する耐久性を示す指数である「PA」と「SPF」があります。PAは1~4の+(プラス)の数、SPFは10~50+までの数字で表し、いずれも数が大きくなるほど、紫外線への防御能が強いことを示します。

 散歩や買い物、洗濯干しなどの日常生活ではSPFが15程度、PA++で十分だとされています。一方で、岐阜の皆さんが大好きな、真夏の炎天下で行われるバーベキューなどのレジャーではSPF40以上、PA+++以上を選ぶようにしてください。汗や水で落ちにくいウオータープルーフの日焼け止めを選ぶのもポイントです。常に強い日焼け止めを使うのではなく、肌への影響を考えてうまく使い分けるのがポイントです。

 さらに大切なのは一度に塗る量です。製品に表示されている効果を十分に得るため、ローションタイプであれば顔全体で100円硬貨2枚分が必要です。少し多めに取って、何度か重ね塗りすることをお勧めします。汗や水で流れたり、タオルでぬぐって落ちたりするため、2~3時間ごとに塗り直すのが理想です。上手な紫外線対策で、いつまでも健康で美しい肌を保ちましょう。

(岐阜大学医学部皮膚病態学医員)


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