NIE アドバイザー通信

「かべ新聞コンクール」に参加 好きなテーマで楽しく

2019年11月25日 08:33

  • 生徒が製作した新聞
  • 懸命にイラストを描く生徒=加茂郡川辺町、川辺中学校

 今年も岐阜新聞社が主催する「かべ新聞コンクール」に参加した。勤務校では初めての試みとなったが、その分生徒にとっては新鮮だったらしい。楽しみながら製作することができた。
 すでに1学期の段階で、コンクールのための下地を作っておいた。新聞記事を使った意見文の作成、誰かと一緒に記事を読んで意見を深める「いっしょに読もう!新聞コンクール」(日本新聞協会主催)への参加、国語の授業における新聞記事の紹介、宿泊研修の「まとめの新聞」作り。これまでNIEが本格的には実施されていなかったこともあり、新聞に接したり、作成したりする機会を増やした。もちろん「かべ新聞」作りは事前に予告し、テーマの決定と資料の準備を早くから促しておいた。
 「かべ新聞」作りは2年生の生徒を対象に、国語の授業の4時間を使って行った。2年生の国語教材「メディアと上手に付き合うために」の発展学習として位置付けた。テーマは自由、用紙のサイズはA3、縦書き、横書きは問わないという規定に基づいて計画を立てた。1時間目はテーマ決めと書き始め、2時間目は下書きの50%、3時間目は下書きの75%、4時間目で下書きの100%完成という目標数値を提案し、振り返り用紙を使いながら進めた。
 実施すると、予定通りにはなかなか進まなかった。下書きを始めたが行き詰まり、途中でテーマを変更する生徒。適切な資料が見つからず、困惑する生徒。予定通りに進まず、焦る生徒。その他、資料を一緒に探したり、レイアウトのアドバイスをしたり。一人一人に対応するので、毎時間息つく暇もなかったが、教師としては充実した時間を過ごすことになった。
 感心したのはアンケートを取り、データを集める生徒が何人もいたこと。データを提示し、記事に説得力を持たせる工夫である。結果を集計して数値を出し、表、グラフなどでまとめるのは難儀な作業に違いないのだが、生徒は黙々と取り組んでいた。また、自分で写真を撮り、その写真を貼って活用した生徒もいた。
 実は、生徒らは同時並行で、三つの新聞を作成していた。家庭科では「保育実習のまとめ新聞(A4サイズ)」、総合的な学習では「職場体験学習の振り返り新聞(A4サイズ)」、そして、国語の「かべ新聞」。それぞれの新聞の良さや工夫点を織り交ぜながら、三つの新聞を楽しみながら作っているようだった。
 最後の振り返り用紙には「自分の好きなテーマで取り組めたので楽しかった」「作るのが大変で、新聞社の苦労がわかった」などの言葉が並んだ。また、完成した作品にはカラフルなもの、細かい文字でびっしり書いたもの、イラストに時間を割いたものなど、多様な作品が登場した。
 教育界において昨今「自己肯定感」という言葉が話題だが、生徒は「かべ新聞」を完成させる過程で、「表現力」「理解力」を身につけるとともに、「自己肯定感」も感じた様子だった。来年もまた取り組みたいと考えている。

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