NIE いま 学校で

全児童で力合わせ活動

2019年03月18日 09:26

  • 保護者や地元住民が見守る中、全員で一輪車の演技を披露する児童たち=昨年9月、加茂郡八百津町潮見、潮見小学校
  • 新丸山ダム工事に伴う橋りょう建設現場を見学する児童たち=2月、加茂郡八百津町潮見、国道418号6号橋建設現場

◆一輪車演技 ダム工事関係者と交流

 緑豊かな山間地の集落にある加茂郡八百津町潮見の潮見小学校は、小規模の学校だからこそできる地域住民らとの深い交流や、学年を超えて全員で力を合わせる活動を通して、子どもたちの社会性や協力の精神を育む教育を続けている。

 40年前に50人を超えていた児童数は、少子化や地元の人口減少などを受け、現在では13人。全ての学年が複式学級で全3クラスで構成されている。

 子どもたちを見守る地域とつながった活動が活発だ。9月に開かれる運動会は「潮見小学校・潮南地区合同運動会」として、児童や住民らが一堂に会して競技を楽しむ地元の一大イベント。児童だけでなく、大人たちもパン食い競争など、さまざまな競技で汗を流して楽しむ。

 児童にとって、合同運動会での見せ場は一輪車の演技。1年生から6年生まで、全員が音楽に合わせて一輪車に乗りながら、マスゲームのように会場の体育館を走る。円になって回ったり、全員で手をつないで走ったりする演技は、同校では伝統になっている。

 同校では1年生から体育の授業などで一輪車に乗り始める。合同運動会での発表に向けた練習も4月からスタート。世界大会出場経験のあるプロを招いて指導を受けるなど力を入れている。6年生の林優海さんは「1人で頑張るだけでなく、みんなで息を合わせないといい演技ができない」と活動を振り返る。

 また、ふるさとを学ぶ活動の一環で、2016年からは地元で工事が進む新丸山ダムの工事関係者とも交流を深めている。国土交通省の工事事務所や施工業者の協力で、ダム湖を船に乗って見学したり、完成した橋を一輪車で渡ったりと、他の地域では得がたい体験を通して自分たちの町の姿を学んでいる。

 今年2月には橋りょう建設現場で、橋造りの仕組みや現場の様子を見学。今までの交流で同事務所職員や業者の担当者とも顔なじみになっているという。現場では建設途中の橋を見上げながら「使うコンクリートはお風呂何杯分?」「橋台の重さはおじさん何人分?」など、担当者のクイズに笑い声を上げながら元気に回答する姿が見られた。

 学校の内外で多彩な活動に打ち込む子どもたち。長尾渉校長は「さまざまな場面でそれぞれの児童が主役になれる環境。多くの人と接する多様な学びも、社会性や生きる力の基盤になるはず」としている。

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